「久しぶりに帰った実家、想像以上に傷んでいた」
「屋根や外壁の傷みで、修繕費が数百万円かかりそう」
「どこから手を付ければいいか、判断できない」

相続後の実家をお持ちのご家族から、こうしたご相談を伺うことがあります。実家の劣化は、築年数と構造で見えてくるパターンが変わります。この記事では、代表的な3つのパターンに分けて、劣化の見えるポイント、放置した場合のコスト感、対応の進め方をご紹介します。

まず結論として|築年×構造で3つの劣化パターン

  • パターン1:築40〜50年の木造戸建て → 雨漏りシロアリが目立つ
  • パターン2:築20〜30年の鉄骨造カビ・凍結・給湯器破損
  • パターン3:築15〜25年の木造戸建て → 静かに進む外装・水回りの劣化

順にご紹介します。

パターン1|築40〜50年の木造戸建て(雨漏り・シロアリ)

よくある状況

相続で受け継いだ、昭和期に建てられた木造戸建て。ご両親が生前に住まわれていた頃はメンテナンスが続いていたが、亡くなってから2〜3年で急速に劣化が進んだ状態。

典型的に劣化が見える箇所

箇所よく見られる状態
屋根瓦のずれ・割れ、雨漏りの跡(2階天井にシミ)
外壁サイディングの亀裂(とくに北面)、雨水のしみ込み
床下シロアリ被害(柱の一部が空洞化していることも)
雑草が腰の高さまで成長、ご近所からのお声が入る場合も

放置した場合のコスト感

  • 屋根葺き替え:100〜200万円
  • 外壁塗装・張り替え:100〜300万円
  • シロアリ駆除・柱補修:30〜100万円
  • 庭木伐採・雑草除去:10〜30万円

合計で 240〜630万円 の修繕費となります。ここまで進行すると、修繕して売り出しても投資分の回収は困難です。

対応の進め方

  • 現況買取:買取再販業者に現況のまま売却、業者側で解体・再建築
  • 更地渡し:解体して土地として売却(解体費120〜180万円)
  • 特別控除の活用:空き家3,000万円特別控除(2027年12月末まで)で税金ゼロも

築40年超のパターンでは、修繕して売るより 現況買取か更地渡し が手取り面で有利になる場合が多くあります。

パターン2|築20〜30年の鉄骨造(カビ・凍結・給湯器破損)

よくある状況

親御さんが老人ホームに入所され、実家が2〜3年空き家状態となったパターン。木造ほど構造材の劣化は進みませんが、水回り・内装が急速に痛みます。

典型的に劣化が見える箇所

箇所よく見られる状態
室内玄関を開けた瞬間にカビ臭、押入れの奥に黒カビ
給湯器凍結による破損(冬場の凍結対策がされていなかった)
雨どい落ち葉と土の堆積で詰まり、軒下に雨だれの跡
郵便受け不在宅とすぐ分かるほどのチラシ堆積(数百枚規模)

放置した場合のコスト感

合計で 75〜215万円。木造ほど劣化が急速ではありませんが、水回り交換や内装リフォームが必要となります。

対応の進め方

  • ハウスクリーニング + 一部設備交換で 仲介売却
  • 現況のまま 買取再販業者 に売却
  • 賃貸として活用(築20〜30年なら家賃が取れる場合も)

築20〜30年の鉄骨造は、パターン1より 選択の幅が広い のが特徴です。仲介・買取・賃貸のそれぞれで手取り試算されてから判断されるのがおすすめです。

パターン3|築15〜25年の木造戸建て(静かに進む劣化)

よくある状況

ご両親のご長寿に伴って、ご自身が管理を引き継いだが、ご両親が施設に入られてから1〜2年の状態。表面上は「そんなに悪くない」ように見えても、実は目に見えないところで劣化が進行しているパターン。

典型的に劣化が見える箇所

箇所よく見られる状態
外観コーキング(目地)の劣化、外壁の防水機能の低下
ベランダ防水層が剥がれ、下階の天井にシミ
エアコン室外機まわりに鳥の巣、室内側に虫の死骸
庭木お隣にお住まいの方の敷地に枝が大きく越境(高さ4mほど)

放置した場合のコスト感

  • コーキング打ち替え:30〜70万円
  • ベランダ防水改修:30〜100万円
  • 庭木剪定・伐採:10〜30万円

合計で 70〜200万円。「見た目はそこそこ」の状態でも、目地の劣化から進行するため、早めの対応が費用抑制につながります。

対応の進め方

  • まず 目地・防水の応急処置 で劣化の進行を止める
  • 仲介想定価格が高い場合は 簡易リフォーム後の売却 も検討
  • 時間が限られる場合は 現況買取 でスピード優先

3つのパターンから見える共通点

3パターンに共通するのは、次の3点です。

  • 時間経過で劣化が加速:1年放置と3年放置の状態は大きく異なる
  • 修繕費の回収は難しい:投じた修繕費の全額が売却価格に反映されるとは限らない
  • ご近所への影響:庭木・雑草・害獣は放置するほどトラブルの元

「今年こそ実家を…」と思いつつ、次の1年を先送りするたびに、修繕費・維持費・機会コストが積み上がっていきます。

5月中に進められるはじめの3ステップ

  1. ご実家の現況確認(1週間以内):写真撮影、劣化箇所リスト、周辺状況
  2. 複数社の査定依頼(2週目):現況買取と仲介想定価格の並列比較
  3. ご家族での判断(3週目):数字を並べて、修繕・売却・保有を比較

「行動」よりも「情報収集」が最初のステップです。判断材料が揃えば、その後の対応の道筋が見えてきます。

サントの現場から|関西の戸建てで多い劣化パターン

大阪府東部を中心に空き家の買取・再販を行うサントには、次のようなご相談が寄せられます。

  • 築45年の木造戸建て、屋根瓦のずれと2階天井のシミが同時に発覚
  • 築25年の鉄骨造、給湯器凍結破損とカビ発生でリフォーム見積もり150万円
  • 築20年の木造、外壁コーキングの劣化とベランダ防水の剥がれ

ご家族の状況をお伺いしたうえで、現況買取と修繕後仲介の手取り比較資料をご提供しております。

よくあるご質問|FAQ

Q1. シロアリ被害が見つかった場合、すぐに駆除すべきですか?

被害の進行を止める意味では、駆除は早いほど良いです。ただし、駆除費用(30〜80万円)に加えて、被害を受けた柱の補修(数十万円〜)も必要となります。売却をご検討でしたら、駆除前にまず買取査定を取られるのがおすすめです。買取業者は駆除・補修を前提として査定するため、ご家族の負担なく売却完了できる場合もあります。

Q2. 庭木がお隣にお住まいの方の敷地に越境しています。すぐに切ったほうがいいですか?

はい、越境状態は早めに対応されるのが安心です。民法233条により、越境した枝は原則として持ち主に切除させることになっており、放置し続けるとご近所とのトラブル、管理不全空家指定のリスクにつながります。剪定業者に依頼すれば1本1〜3万円ほどで対応可能です。ご遠方の場合は、地元のシルバー人材センターや空き家管理業者にご相談されるのが実務的です。

Q3. 「思っていたより悪い状態」の場合、買取を断られることはありますか?

買取業者によります。一般的な仲介型の不動産会社は「販売しにくい」と判断すると断るケースもあります。一方、買取再販業者 は物件をリフォーム・再販することを前提としているため、傷みや劣化があっても対応可能な場合が多くあります。「一社に断られた」段階で諦めず、専門業者を含めて複数社の査定を取られるのがおすすめです。

Q4. 実家の状態確認だけを依頼できる業者はありますか?

はい、あります。空き家管理業者、リフォーム会社、買取業者などが「無料現地確認」に対応しています。特にご遠方の場合、現地確認と写真報告のセットで対応してくれる業者が便利です。サントでも遠方所有者向けの現地確認・写真報告サービスをご提供しております。

Q5. 修繕費と売却手取りのバランスをどう考えればいいですか?

次の3つの数字で判断できます:
現況買取の査定額:修繕なしの手取り
修繕費:想定される修繕内容の見積もり
修繕後仲介の想定売却額:修繕後の売り出し可能価格
「①現況買取 vs ③修繕後仲介 − ②修繕費」で比較して、実質手取りが多い方を選ばれるのが実務的です。時間コスト(維持費・追加劣化)も含めて計算されるのが安心です。

まとめ|築年別のパターンで判断材料が見えてくる

実家の劣化パターンを振り返ります。

  • 築40〜50年木造:雨漏り・シロアリ、修繕費240〜630万円、現況買取か更地渡し
  • 築20〜30年鉄骨造:カビ・凍結・給湯器、修繕費75〜215万円、選択の幅広い
  • 築15〜25年木造:目地・防水・庭木、修繕費70〜200万円、早めの応急処置が有効

「行動」より「情報収集」が最初のステップ。現況の写真・査定・手取り試算を揃えられれば、判断は自然と見えてきます。

東大阪・八尾・大阪市で実家の傷みが気になる方へ

株式会社サントは、大阪府東部を中心に空き家の買取・再販を行ってきました。実家の劣化状況のご相談、現地確認、現況買取、修繕後仲介との比較まで、ご家族の窓口として一貫してお手伝いいたします。査定・ご相談は無料、判断材料としてご利用いただけます。

出典・参考リンク