解説

民泊新法とは、正式名称を住宅宿泊事業法といい、2018年6月に施行された法律の通称です。インバウンド需要の拡大や空き家・空き室の活用ニーズを背景に、それまで法的位置付けが曖昧だった住宅を使った宿泊提供を、届出制のもと正式に位置付けた制度です。住宅宿泊事業者(家主)、住宅宿泊管理業者、住宅宿泊仲介業者の三者を規制対象とし、それぞれに届出・登録義務を課しています。家主居住型と家主不在型に分かれ、家主不在型では住宅宿泊管理業者への管理委託が義務付けられています。

関連法令・制度

住宅宿泊事業法のもと、年間提供日数の上限は180日と定められ、毎年4月1日正午から翌年4月1日正午までを算定期間とします。都道府県・政令市等は条例により、住居専用地域や特定の曜日・期間で営業を制限できます。違反した場合、業務停止命令や届出取消、罰則の対象となります。

空き家所有者にとっての意味

旅館業法の許可取得より要件のハードルが低く、住宅をそのまま活用できる点が利点です。届出にあたっては、消防法令適合通知書、登記事項証明書、建物図面、管理委託契約書の写しなどを揃える必要があります。年間180日上限の制約があるため、年間を通じた本格的な宿泊運営を目指す場合は旅館業法上の簡易宿所営業や特区民泊の検討も視野に入ります。住宅地での運営は近隣との関係構築も重要です。

よくある誤解・注意点

「届出するだけで運営できる」と捉えられがちですが、消防設備の設置や宿泊者名簿の備付、定期報告など継続的な義務があります。180日制限は宿泊させた日数で数えるため、ゲスト不在の日はカウントされません。条例による上乗せ規制にも注意が必要です。

関連用語