解説
用途地域は、都市計画法に基づき、都市計画区域内の土地を住居・商業・工業などの利用目的別に区分して定める地域です。住居系8種類、商業系2種類、工業系3種類の計13種類があり、それぞれ建てられる建物の用途、建ぺい率、容積率、高さなどの制限が異なります。たとえば第一種低層住居専用地域は静かな住環境を守る地域で、店舗や事務所には強い制限があります。逆に商業地域では多様な用途の建物が建てられます。空き家を別用途で活用したい場合、用途地域の確認が出発点となります。2018年には田園住居地域が新たに加わり、農業と調和した住環境の保全が目的とされています。自治体は地域の実情に応じて指定内容を決定し、定期的に見直しを行います。
関連法令・制度
根拠は都市計画法第8条・第9条です。具体的な用途制限は建築基準法第48条と別表第二で定められています。建ぺい率・容積率の限度も用途地域ごとに定められています(建築基準法第52条・第53条)。地区計画や特別用途地区などの上乗せ規制が加わることもあります。
空き家所有者にとっての意味
所有する空き家を住居以外の用途(カフェ、シェアオフィス、宿泊施設等)で活用したい場合、用途地域がそれを許容するかが第一の関門です。市町村の都市計画図や都市計画窓口で物件の用途地域を確認できます。商業系であれば多様な活用が可能ですが、住居専用地域では制限が強く、許可される用途や規模が限られます。活用方針を立てる前に用途地域の制限内容を整理しておくことが、現実的な計画につながります。インターネット上で都市計画図を公開している自治体も多く、自宅から確認できる例が増えています。
よくある誤解・注意点
用途地域は隣の街区で変わることがあり、地番だけで判断できないことがあります。都市計画図での確認が確実です。また、用途地域以外にも、高度地区、防火地域、地区計画など重ねがけの規制があるため、複数の制限を総合して判断する必要があります。
