解説
非線引き区域は、都市計画区域に指定されているものの、市街化区域と市街化調整区域の区分(線引き)が行われていない区域を指します。正式には「区域区分が定められていない都市計画区域」と呼ばれます。線引きされた都市計画区域に比べて開発許可の規制が緩やかですが、用途地域が定められている場合と定められていない場合(白地地域)で取扱いが異なります。地方都市や郊外、合併で都市計画区域となった旧町村部などに多く見られます。非線引き区域では市街化と非市街化の境界が明確に定まっていないため、土地利用は基本的に建築基準法と関係法令の規制に従う形となります。市町村ごとに白地地域の指定や用途地域の有無が異なります。
関連法令・制度
根拠は都市計画法第7条(区域区分は任意指定)です。非線引き区域での開発行為は同法第29条第1項の規模要件(原則3,000平方メートル以上)で開発許可の対象となります。建築物の用途制限は、用途地域が指定されている場合は当該指定に従い、白地地域では原則として制限が緩やかです。建築基準法、農地法、農振法などとも関係します。
空き家所有者にとっての意味
非線引き区域内の空き家は、市街化調整区域に比べて活用の自由度が高い傾向があります。一方で、市街化区域に比べてインフラや市場ニーズが限られることがあり、売却面では地域差が大きくなります。物件の用途地域指定の有無、接道状況、上下水道などのインフラ整備状況を確認したうえで、活用・売却の方針を検討することが現実的です。地方移住者向けの空き家バンクの対象となる地域もあります。古民家活用や農家民泊など、地域資源と結びついた活用も検討材料となります。
よくある誤解・注意点
非線引き区域は「規制がない区域」ではありません。建築基準法、農地法、自然公園法、農振法など、他の法令による制限がかかることがあります。とくに農振農用地区域では建築が大きく制限されるため、土地の地目・農地区分の確認も必要です。
