解説

市街化区域は、都市計画法に基づき指定される区域区分(線引き)の一つで、すでに市街地を形成している区域、またはおおむね10年以内に計画的に市街化を図るべき区域として指定されたエリアです。市街化区域内では用途地域が必ず指定され、建築物の用途や規模の制限が明示されます。インフラ整備が比較的整っており、住宅や店舗、事務所等の建築が想定された地域であるため、空き家の活用や売却の選択肢も比較的多くなる傾向があります。線引き制度は1968年の都市計画法制定で導入され、無秩序な市街化(スプロール)を防ぐことを目的としています。市街化区域内では下水道や道路の整備が進められ、固定資産税評価も市街化調整区域より高めとなる傾向があります。

関連法令・制度

根拠は都市計画法第7条(区域区分)および同法第8条(用途地域の指定)です。市街化区域内では、開発許可制度(同法第29条以下)が一定規模以上の開発行為に適用されます。生産緑地法、土地区画整理法などの関連法令も運用されています。

空き家所有者にとっての意味

市街化区域内の空き家は、市街化調整区域内の物件と比べて、用途変更や建替えの自由度が高い傾向があります。中古住宅市場でも需要が見込まれ、空き家バンクや一般市場での売却がしやすい地域です。一方で、固定資産税の評価が高く設定されることもあるため、保有コストの確認も必要です。活用・売却の判断では、用途地域、建ぺい率容積率、接道状況などを総合して検討することが現実的です。市街化区域内の駅近物件や生活利便性の高い立地は、賃貸需要も見込めるため、リフォームして賃貸に出す選択肢も有力です。

よくある誤解・注意点

市街化区域内であっても、用途地域や地区計画によって制限の強さは異なります。「市街化区域だから何でも建てられる」というわけではない点に注意してください。また、すべての都市計画区域に市街化区域・市街化調整区域の区分があるわけではなく、非線引き区域もあります。

関連用語