解説
公共下水道とは、市町村等が設置・管理する下水道で、家庭や事業所から排出される汚水や雨水を集めて処理場で浄化する公共インフラです。汚水と雨水を別々の管で集める分流式と、同じ管で集める合流式があります。下水道法に基づき、処理区域内の建物は公共下水道への接続が義務付けられており、特にトイレについては供用開始から3年以内のくみ取り便所改造義務(水洗化)があります。下水道の使用料は使用水量に応じた従量制が一般的で、自治体ごとに料金体系が定められています。下水道未整備地域では、浄化槽による個別処理が用いられます。
関連法令・制度
下水道法第10条で排水設備の設置義務、第11条の3でくみ取り便所の改造義務が規定されています。接続工事は指定下水道工事店が行う必要があり、市町村への申請・検査を経て使用開始となります。多くの自治体で水洗化工事への融資・補助制度や、生活保護世帯への助成制度が整備されています。受益者負担金(下水道整備時に課される一時金)の制度がある地域もあります。
空き家所有者にとっての意味
下水道整備済み地域の空き家で未接続の場合、接続義務が継続しています。接続工事の費用相場は、公共桝までの距離や敷地状況により20〜80万円程度です。浄化槽からの切替えでは、浄化槽撤去費用が追加で5〜15万円程度かかります。多くの自治体で無利子融資制度が利用でき、分割払いで対応可能な場合があります。下水道使用料は基本料金と従量料金の合計で、空き家でも基本料金がかかる場合と、止水で発生しない場合があり、自治体規定によります。売却時には接続状況が重要事項説明の対象となります。
よくある誤解・注意点
「整備済み地域なら自動的に接続される」というのは誤りで、敷地内の排水設備工事は所有者の負担で行います。また「使用していなければ料金は不要」とは限らず、基本料金や下水道事業受益者負担金の制度がある地域があります。接続工事は指定業者でないと行えないため、業者選びの際に確認が必要です。
