解説
給排水管とは、建物に水を供給する給水管・給湯管と、使用後の水を屋外へ排出する排水管の総称です。給水管は上水道から各水栓まで水を運ぶ配管で、かつては鋼管や鉛管が使用されていましたが、現在は架橋ポリエチレン管、ポリブテン管、塩ビライニング鋼管などが主流です。排水管は塩ビ管(VP・VU)、鋳鉄管などが用いられ、勾配を確保して自然流下で屋外へ排出されます。給湯管は銅管や架橋ポリエチレン管が一般的です。配管の経年劣化により、漏水、赤水、詰まり、悪臭などのトラブルが発生することがあります。築30年程度を経過した配管は、計画的な更新の検討対象となります。
関連法令・制度
水道法、下水道法、建築基準法、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)などが関連します。給排水設備の設計・施工は、給水装置工事主任技術者や排水設備工事責任技術者が関与します。鉛製給水管は1970年代以前の住宅で使用されていることがあり、水道局の調査・交換事業の対象となる地域もあります。JIS規格やJWWA規格による配管材料の基準も整備されています。
空き家所有者にとっての意味
長期間使用されない空き家では、配管内の水の停滞により赤水や錆こぶの発生、ゴムパッキンの劣化、トラップ封水の蒸発による悪臭などが起こることがあります。月1回程度の通水が予防に有効です。配管更新工事の費用相場は、戸建て住宅全体で50〜150万円程度です。床下や壁内に配管が埋め込まれている場合は、内部の漏水を発見しにくく、水道料金の急増で気付くケースもあります。冬期は凍結破裂のリスクもあるため、長期不在時の水抜きが推奨される地域もあります。
よくある誤解・注意点
「水が出れば問題なし」とは限らず、配管内部のサビや汚れが進行している場合があります。また「鉛管はもう無い」も全国一律ではなく、古い住宅では残存している可能性があり、自治体の調査制度の確認が有効です。トラップの封水切れは下水臭の原因となるため、長期不在後の通水が推奨されます。
