5月末から6月上旬、「久しぶりに実家に帰ってみたら、玄関を開けた瞬間にカビの臭いがした」というお声をいただくことがあります。冬から春にかけて閉め切ったままだった空き家は、梅雨を越えたあとにいちばん傷みやすい時期を迎えます。

優先度の高い対策は次の5つです。晴れた休日を1日確保していただければ、朝9時に到着して夕方4時半に出発できるスケジュール感でひと通り済みます。

  • 晴れた日に2時間以上の通気湿気を追い出す)
  • 各蛇口を5分ずつ通水(下水のニオイを止める)
  • 雨どい・側溝の落ち葉除去(外壁への雨水を防ぐ)
  • 庭木の越境枝・雑草の整理(お隣にご迷惑をかけない)
  • 除湿剤・防カビ剤の設置(通気できない場所の補助)

この記事では、5つの対策の実際の進め方と、毎年続ける負担が気になり始めたときの判断材料まで、順を追ってご紹介します。

対策1|晴れた日の通気は、除湿剤10個より有効?

空き家の湿気対策でいちばん効果が出やすいのは、除湿剤ではなく、晴れた日の2時間の通気です。窓を開けて空気を入れ替えるだけで、除湿剤10個ぶん以上の湿気が外に出ていきます。

除湿剤は「通気ができない押入れやクローゼットのサポート」として置くもの。主役は通気の方です。

実際の進め方

  1. すべての窓、押入れ、クローゼットを開け放つ
  2. 玄関ドアも開ける(防犯のため、ご自身がいる時間帯だけ)
  3. 対角線上の窓を開けて、風の通り道を作る
  4. そのまま2時間、できれば半日は開けっぱなしに

コツ

  • 雨の日は避ける(外の湿気を招き入れてしまいます)
  • 扇風機やサーキュレーターがあれば、風の通りを後押し
  • 押入れの襖は外しておくと、奥まで風が届きます

対策2|下水のニオイは、蒸発したトラップの水が原因のことも

「久しぶりに帰った実家が、なぜか下水のようなニオイがする」というときは、排水口の下にあるS字型の管(排水トラップを疑ってみてください。ここには常に水が溜まっていて、下水管から上がってくるニオイを物理的にせき止めています。

空き家で2〜3週間水を使わないと、トラップの水が少しずつ蒸発します。水が完全になくなると、下水と部屋がつながった状態になり、ニオイが室内に上がってきます。

実際の進め方

  • キッチン、洗面台、浴室、トイレ、洗濯機置場の5か所の蛇口を、それぞれ5分ずつ開ける
  • お湯側も忘れずに(給湯器の内部にも水を通します)
  • トイレは水を1〜2回流す

コツ

  • いきなり全開にせず、細く・弱くから始める(配管の継ぎ目からの水漏れを防ぐため)
  • 出てきた水が茶色い場合は、配管のさびが進んでいます。透明になるまで流し続けてください

詳しくは通水|月1回・5分で3つのトラブルを防ぐもあわせてご参照ください。

対策3|雨どいの落ち葉は、外壁を知らず知らずのうちに痛めています

雨どいの詰まりは、目に見えにくい場所で進みます。落ち葉や土が溜まると、雨水が雨どいから溢れて外壁を伝い、シーリング(つなぎ目のゴム)を痛めていきます。

雨漏りはしていないから大丈夫」と思われがちですが、外壁の内側は、実はもう傷み始めているかもしれません。放置が続くと、外壁の張替に何十万円もかかる場合につながります。

実際の進め方

  • 脚立で雨どいを覗き、落ち葉・土をかき出す
  • 縦樋(縦に降りるパイプ)の上部もチェック
  • 家の周りのU字溝からも、枯葉を取り除く

コツ

  • 2階以上や屋根に登る作業は、無理をなさらないでください(転落のリスクがあります)
  • 不安な場合は、業者さん(1〜3万円程度)やシルバー人材センターへ
  • 詰まりがひどければ、ホースで水を流して通り具合を確認

対策4|雑草が広がると、お隣にご迷惑をかけることも

雑草は、梅雨で一気に伸びます。膝の高さまで伸びた雑草は、道路や隣の敷地にもはみ出し、お隣にご迷惑をかけることもあります。

お隣から市役所へのご相談がきっかけで、「特定空家」指定の話が進む場合も報告されています。指定を受けると、勧告の段階で固定資産税住宅用地特例が外れる可能性があり、税負担が最大6倍になることも。詳しくは特定空家もあわせてご参照ください。

実際の進め方

  • 雑草は高さ20cm以下を目安に刈り込む
  • 庭木は、お隣や道路への越境枝を剪定
  • 刈った葉・枝は、袋詰めして自治体のごみ収集へ

コツ

  • 除草剤を使う場合は、雨の1日前が効果的な傾向
  • 業者さんに依頼するなら、30坪で2〜5万円が目安
  • シルバー人材センターも、地域によっては数千円から対応

対策5|除湿剤は「補助役」として置くとよいかも

通気ができない押入れ、クローゼット、浴室のような閉ざされた場所には、除湿剤を置いてから帰ります。ここが除湿剤の本来の役目です。

配置の目安

場所 種類 交換の目安
押入れ・クローゼット据置型(タンク式)2〜3か月
衣装ケース内シート型6か月
浴室・洗面据置型2〜3か月
下駄箱小型据置2〜3か月

コツ

  • 1部屋1個では足りない場合もあります。押入れは2個並べる感覚で
  • ホームセンターで1個300〜600円ほど
  • 防カビスプレー・くん煙タイプを併用すると、湿気が抑えられやすくなります

週末1日のスケジュール例|9時に到着して16時半に出発

5つの対策を、晴れた休日1日でひと通り済ませられる目安のスケジュールです。

時刻作業
09:00 到着全窓開放、通気スタート
09:30雨どい・側溝の落ち葉除去
10:30給排水管の通水(各箇所)
11:30庭木・雑草の整理
13:30昼食
14:30除湿剤の設置・交換
15:30室内の最終チェック、写真記録
16:30窓を閉めて施錠、出発

晴れた日を1日確保できれば、この夏の空き家の状態が違ってきます。

毎年続ける負担が気になり始めたら|4つの方法の比較

実家までの往復、脚立での作業、雑草との格闘──年に1回でも負担に感じる作業が、5年、10年と続くと、体力・時間・気持ちのそれぞれで負担がふくらんできます。

「そろそろ、このまま維持し続けるかを考え直したい」というときの判断材料として、4つの方法を並べてご覧いただけます。

方法初期費用期間の目安手元に残る額
①毎年の梅雨対策を続ける年10〜30万円(見回り・草刈り・修繕)継続マイナス(税+管理費)
賃貸に出す修繕100〜300万円6〜12か月家賃−維持費
③解体して更地解体150万円前後2〜3か月固定資産税が最大6倍になる可能性
④売却(現況買取0円1〜2か月買取価格の全額

並べてみると、売却は初期費用0円・1〜2か月で完結し、税負担と管理義務からも解放される方法になります。「まだ売る予定はない」という段階でも、査定書を1枚取っておくと、来年の梅雨対策の判断材料が並べやすくなります。

サントが対応できること

株式会社サントは、東大阪市・八尾市を中心に大阪府内全域で、空き家の買取・再販・自社解体を一貫対応しています。梅雨対策の負担が気になってきた物件についても、現況のまま査定に応じています。

  • 修繕・片付け不要の現況買取(家財が残ったままでも対応)
  • 解体費が課題な場合の、自社解体+更地化
  • 借家人付き・狭小地底地再建築不可のご相談
  • 相続登記・税務は、リーガルパートナーと連携でお取次ぎ

査定は最短即日〜3営業日でPDFをお渡ししています。「梅雨明けに見てから決めよう」というご検討段階でも、まずは1度、判断材料として査定を並べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1|遠方の実家で、年1〜2回しか行けません。梅雨対策はできますか?

年1〜2回の帰省でも、梅雨入り前のタイミングで上記5つを済ませていただければ、ひと夏の状態が変わってきます。難しい場合は、遠隔見回りサービス(月5,000〜15,000円、写真報告付き)や、シルバー人材センターに通気・通水だけご依頼される方法もあります。

Q2|除湿剤や防カビ剤だけで、通気はしなくても大丈夫ですか?

除湿剤・防カビ剤は「通気ができない場所の補助」であって、湿気管理の主役ではありません。空気そのものを入れ替えることが、いちばん効果的です。除湿剤は、通気できない押入れやクローゼットのサポートとしてご活用ください。

Q3|雨どいの落ち葉を、自分でやっても大丈夫ですか?

1階の軒下までなら、脚立を使ってご自身で対応されている方も多くいらっしゃいます。ただし、2階以上や屋根に登る作業は、転落のリスクがあります。ご無理をなさらず、業者さんやシルバー人材センターにお任せいただくのが安全です。費用は1〜3万円が目安です。

Q4|毎年梅雨対策をしているのに、カビが再発します。どうすればよいですか?

毎年の対策で追いつかない場合、建物側の構造問題(断熱不良・防湿シートの劣化・床下換気口の詰まり)が背景にあることがあります。2〜3年続くようなら、床下点検・断熱の見直し、あるいは売却で維持コストから解放される検討も現実的です。

Q5|実家が遠方で、毎年梅雨前に帰るのが負担になってきました。

シルバー人材センターの継続契約や遠隔見回りサービスで対応する方法があります。ただし、対応の質と自分で見に行ける安心感には差があります。維持を続けるか売却で終わらせるかの判断ポイントにもなりますので、査定を1度取っておくと比較しやすくなります。

まとめ|まず今週末1日、判断は来年の梅雨前でも遅くありません

梅雨入り前の対策は、通気・通水・雨どい・庭・除湿剤の5つです。晴れた休日1日で、ひと通り済みます。

この1日を毎年続けることの負担が気になり始めたら、査定書を1枚取っておくと、来年の判断材料が並べやすくなります。「今年はもう1年やってみる」とも、「そろそろ手放して楽になる」とも、選び直せる状態になります。

東大阪市・八尾市・大阪市で空き家の湿気が気になる方へ

株式会社サントでは、東大阪市・八尾市・大阪市を中心に大阪府内全域で、空き家買取・自社解体・残置物処理をワンストップで承っています。長屋・連棟・狭小地・底地・再建築不可・借家人付きなど、関西の一戸建て事情に合わせて現況のまま確認します。

「梅雨明けに見てから決めよう」「カビが進んでしまっている気がする」といったタイミングでも、現況のまま対応します。ご連絡の際は「空き家査定研究所の記事を見ました」とお伝えください。

■LINEでのご相談 https://page.line.me/217gbcew

■お電話でのご相談 06-6789-1116(平日9:00〜17:00)

出典・参考リンク