解説
残置物とは、空き家の建物内や敷地内に残されたままになっている家具、家電、衣類、書籍、食器、寝具、自動車、自転車などの動産類全般を指します。所有者が亡くなった後の実家や、長く使われていない別荘などでは、生活用品から思い出の品まで多くの物が残されているケースが少なくありません。解体工事や売却を進める際は、これらを建物本体とは別に処分する必要があります。残置物は法律上「動産」であり、不動産(建物)と一体で処分することができないため、所有者または相続人が処分の責任を負います。
関連法令・制度
残置物の処分は廃棄物処理法に基づき、家庭から出た物であれば一般廃棄物、事業活動由来であれば産業廃棄物として、それぞれ適切な処理ルートで処分する必要があります。一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者へ依頼するのが原則で、許可のない業者に依頼すると不法投棄のリスクがあります。家電リサイクル法対象の4品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)は別途リサイクル料金が発生します。
空き家所有者にとっての意味
残置物の処分費用は、戸建て住宅の場合10〜50万円程度が一般的ですが、ゴミ屋敷状態では100万円を超えることもあります。費用は物量と地域の処分単価により変動します。不用品回収業者や遺品整理業者に依頼するほか、自分で自治体の粗大ごみ収集を利用すれば費用を抑えられます。価値のあるものはリサイクルショップで買取が可能な場合もあり、見積もり時に査定してもらうとよいでしょう。解体業者に残置物処分を含めて依頼することもできますが、産業廃棄物として処理されるため割高になる傾向があります。
よくある誤解・注意点
「解体すれば建物と一緒に処分してくれる」と考えがちですが、残置物は別料金です。また、許可を持たない無料回収業者は、不法投棄や高額請求のトラブル例があるため避けるのが無難です。貴重品や重要書類が紛れていることがあるため、処分前に必ず確認することをお勧めします。
