原状回復は、賃貸物件の借主が退去時に物件を借りた当初の状態に戻す義務です。国土交通省のガイドライン(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)で、経年劣化・通常使用による損耗は借主負担にならないのが原則、故意・過失による損傷が借主負担、と整理されています。空き家を賃貸に出す場合、契約書での明確化が重要です。ここでは負担の判断、費用、実務を説明します。
原状回復の借主負担の範囲
原状回復の貸主(大家)負担の範囲
- 経年劣化・通常使用による損耗
- クロスの日焼け・色褪せ
- フローリングの摩耗
- 建具の自然な変形
- 設備の経年故障
原状回復のトラブル予防のポイント
- 入居時の物件状況確認書(写真付き)
- 賃貸借契約書での原状回復条項の明確化
- 特約の書面化
- ガイドラインの周知
原状回復の費用の目安(借主負担時)
| 作業 | 費用 |
|---|---|
| クロス張り替え(1部屋) | 3〜10万円 |
| フローリング補修 | 1〜5万円 |
| ハウスクリーニング | 3〜8万円 |
| 畳表替え | 1畳4,000〜10,000円 |
原状回復のトラブル対応
- ガイドラインを根拠に交渉
- 国民生活センターに相談
- ADR(裁判外紛争解決)の活用
- 少額訴訟(60万円以下)
よくあるご質問|FAQ
Q1. 敷金は全額返還されますか?
ガイドラインに沿った原状回復であれば、借主負担分を差し引いた残額が返還されます。
Q2. 空き家を貸す前の原状回復の対応は?
貸主側で行います。次の入居者を集めるためのハウスクリーニング・軽微な修繕が中心です。
Q3. 特約はどこまで有効ですか?
ガイドラインを大きく逸脱する特約は、消費者契約法違反として無効になる可能性があります。
