「夏休みに家族が集まる機会に、実家の話をしたい…けれど、売却のタイミングって、いつがいいのだろう」
「不動産は春と秋に取引が集中すると聞くけれど、夏に決めて夏に売ることは無理なのかな…」
「税制のことも気になるけれど、家族の予定と、いつ合わせたらいいのかがわからない…」
7月ぐらいになると、 「夏休みに家族が集まったタイミングで実家の話し合いをしたい」 というテーマが話題にのぼりやすくなります。この「タイミング」を決めるときには、大きく分けて 3つの判断材料 があります。
東日本不動産流通機構(レインズ) の月次データを見ると、中古戸建ての成約件数は 春(2〜4月)と秋(9〜11月)にピーク が集中し、 7〜8月はやや谷 になる傾向が続いてきました。一方で、税制のスケジュールや家族の合意形成のタイミングは、この季節性とは別の軸で決まります。
この記事では、 国土交通省・レインズの公開データ をもとに、取引時期を判断する3つの材料と、 夏休み前に家族で決めておきたい3つのこと とはどういったものでしょうか。

不動産取引の季節性──レインズ月次データで見える傾向
不動産取引の季節性を確認できる代表的な公開データが、 東日本不動産流通機構(通称:レインズ) が毎月公表している「マーケットウォッチ」です。 首都圏の中古戸建て・中古マンションの成約件数、平均価格、平均登録日数 が月次で追えます。
春(2〜4月)と秋(9〜11月)にピーク
月次データを何年か並べてみると、共通しているのは 春(2〜4月)と秋(9〜11月) に成約件数のピークが来ることです。背景にあるのは:
春:引越しシーズン(進学・就職・転勤)。買い手側の需要が最も活発
秋:上期決算後の設備投資・住宅ローン申請の再ピーク
7〜8月:買い手の需要が夏休みで一時的に鈍り、成約件数はやや低下
12〜1月:年末年始で取引が落ち着く
一方で、 売却の準備(査定・媒介契約・物件情報登録)は、成約の1〜3か月前 に集中します。 秋の成約ピークを取りにいくなら、7月中の準備開始 が現実的なタイムラインです。
平均登録日数(売れるまでの期間)
レインズ月次データでは 「平均登録日数」 も公表されており、中古戸建てで 90〜120日 、中古マンションで 70〜100日 あたりが直近の目安として示されています。これは 「媒介契約から成約までにかかる期間の平均」 です。
つまり、 10月の成約を狙う場合、7月には媒介契約を締結しておく のが標準的なスケジュールになります。

取引時期を判断する3つの材料
季節性は「参考」であって、 最終的な取引時期 は3つの材料を組み合わせて決めるのが現場感覚です。
判断材料①|需要のピーク時期を狙う
上で見た通り、 春・秋のピーク は買い手側の需要が最も強くなる時期です。売却価格に反映されやすく、 短めの登録日数で売れやすい 傾向があります。
一方で、 「築古の戸建て」「狭小地」「再建築不可」 といった、市場流通が難しい物件では、季節性の影響は薄く、 「タイミング」よりも「買い手層」に合わせた売却手法 の選択が重要になります(関連情報:実家を売るとき、解体する?しない?|2026年の解体費と「住宅用地特例」の落とし穴)。
判断材料②|税制・特例の期限に合わせる
タイミングを決めるうえで、 税制のスケジュール は季節性より強い判断軸になります。空き家売却で特に押さえたいのは次の3つです。
相続空き家の3,000万円特別控除:2027年12月31日までの譲渡が対象(現行の期限)
「今年中に譲渡した方が税制上有利」 というケースは、季節に関わらず年末までのスケジュールで進める必要があります。ここは 税理士との相談を併走 させてください。
判断材料③|家族の合意形成のタイミング
3つ目は、意外と大きい 家族の合意形成 のタイミングです。相続で複数名義になっている実家では、 全員の署名・実印・印鑑証明 が必要になる場面がいくつも出てきます。
お盆・年末年始・GW:全員が集まりやすいタイミング
夏休み前:議題を事前に整理しておくと、当日の話し合いが進みやすい
秋の連休(9月・10月):必要書類の取得と、司法書士・不動産会社との面談ラッシュ
「タイミングを決められない」ご家族の多くは、この 合意形成が最も時間のかかる工程 になります(関連情報:『お盆に実家の話をしよう』と思いながら毎年見送ってきた…|7月に揃えたい3つのこと)。

「夏休み前」に決めておきたい3つのこと
夏休み・お盆で家族が集まる前に、7月中に決めておきたい3つのポイントです。
準備①|家族の窓口を1人決める
相続で複数名義になっている場合、 不動産会社・司法書士・税理士との窓口を1人にまとめる と、話し合いのスピードが大きく変わります。窓口が分散すると、 情報伝達の齟齬・意思決定の遅延 が起きやすくなります。
窓口候補は「実家に地理的に近いご家族」「時間的に対応しやすいご家族」「連絡がまめに取れるご家族」のいずれかから選ばれるケースが多く見られます。
準備②|「売却か・保有か」の2択に絞る
夏休みの家族会議で 意思決定できるレベル まで議題を絞っておくと、話し合いが具体的になります。おすすめは 「売却か・保有か」 の2択に絞ること。
保有:管理・固定資産税・空き家リスクは継続、思い出は残る
2択それぞれの 「メリット・デメリット・年間コスト」 を 1枚のペーパーやExcel・Googleスプレッドシートなどの表 にまとめておくと、当日の議論が具体化しやすく、 遠方のご家族ともデータで共有できる ため、後日の意思決定にも活用できます(関連情報:空き家を売却した人 vs 保有を続けた人、何が違う?|国交省5,791件調査で見える3つの分かれ道)。
準備③|価格帯の目安を2〜3社の査定で持つ
夏休み前に 2〜3社の査定額 を並べておくと、「いくらで売れるのか」の議論が現実的になります。ポイントは次の2つです。
仲介査定と買取査定を両方取る:仲介は「売り出し時の想定価格」、買取は「今すぐの引き取り価格」で、通常買取の方が下がる
「現況のまま」の査定を確認:片付け・リフォーム・解体を前提にしない、今の状態での査定を1社は取っておく
査定額の中央値が家族会議のスタート地点になります。
東大阪市・八尾市・大阪市の傾向
弊社が拠点を置く 東大阪市・八尾市を含む大阪府内 の空き家市場は、レインズ首都圏と 近い季節性 を示しつつ、地域独自の傾向も含みます。
東大阪市:戸建てエリアは 築40〜50年の昭和築木造 が主流。狭小地・旗竿地では季節性の影響が薄く、通年で買取相談のニーズが継続
八尾市:近鉄沿線の駅徒歩圏は季節性の影響を受けやすく、 春・秋の売り出しが有利
大阪市内:中央区・西区・北区は年間を通して需要旺盛、都島・生野・平野などは春・秋にピークが集中する傾向
寝屋川市の 「空き家流通促進税」 の議論もあり、大阪府内の空き家所有者にとっては 「取り組む選択肢」 を意識しやすい環境になってきています(関連情報:『空き家税』導入は寝屋川だけで止まる?|京都市の先例と、東大阪・八尾・大阪市への波及シナリオ)。
株式会社サントが取り組んでいる、季節に左右されない選択肢
弊社 株式会社サント は、 東大阪市・八尾市を中心に大阪府内全域 で、空き家の 買取・再販・解体 を自社で一貫対応しています。 「タイミングを決められない」 というご家族に向けて、季節に左右されにくい選択肢は次の通りです。
現況のままの買取査定:季節を問わず 現況のまま での査定を提示できる仕組み。仲介の売り出し時期を待たずに現金化の目安が持てる
自社施工の解体・更地化:解体専業の自社施工チームがあるため、 解体費を抑えやすい 構造
借家人付き買取:賃貸中の物件でも、 借家人付きのまま 買取をご相談いただけます
狭小地・底地・再建築不可:季節性の影響が特に薄いカテゴリーで、通年でご相談を承れます
リーガルパートナーとの連携:相続登記・税務相談・お盆前の書類準備まで、窓口を一本化してお手伝いします
「夏休みまでに 『いくらで売れるか』 の目安だけ持っておきたい」というご相談も、無料でお受けしています。
夏休み前にできる、3つの準備
夏休み・お盆の直前に、ご家族で並べておきたい3つの準備を整理しました。
準備①|固定資産税の納税通知書を1度取り出す
毎年4〜5月に届く 固定資産税の納税通知書 には、 土地の評価額・住宅用地特例の適用状況 が記載されています。売却の判断に必要な基礎資料です(関連情報:固定資産税の納付通知書が届いた今、空き家所有者が確認すべき5つのこと)。
準備②|家族の連絡先とスケジュールを揃える
相続で複数名義になっている場合、 全員の連絡先・お盆・年末年始の予定 を早めに揃えておきましょう。書類のやり取りには 1週間〜1か月 かかるため、7月中に共有しておくと、8月・9月の進行がスムーズです。
準備③|2〜3社の査定を並べておく
上記の通り、 仲介の売り出し想定価格 と 現況のまま買取査定 の2種類を、夏休み前に1度取っておくのが現実的です。家族会議の議題が具体化します。
FAQ
Q1. 「夏に売る」のは避けた方がよいですか?
避ける必要はありません。 需要のピークではないため、平均登録日数は長くなりやすい 傾向はありますが、 買取 の場合は季節性の影響がほぼありません。また、税制の期限に合わせる場合は、季節よりも 年内譲渡 が優先される場面もあります。
Q2. 相続空き家の3,000万円特別控除は、いつまでの譲渡が対象ですか?
現行制度では 2027年12月31日までの譲渡 が対象です。相続開始から3年を経過する年の12月31日までという要件もあり、 相続時期によっては期限が早まる ため、税理士に個別確認いただくのが安全です(関連情報:相続した実家を売れば税金が最大約609万円減る?|空き家3,000万円特別控除、2027年末までの要件と2024年改正)。
Q3. レインズのデータは、大阪府にも当てはまりますか?
大まかな季節性は共通していますが、 詳細な月次数値は近畿レインズ の公表資料で確認していただくのが正確です。当社は東大阪・八尾を中心に、 大阪府内の実際の取引動向 も合わせてお伝えできます。
Q4. 家族の合意が取れない場合、どのタイミングで進め始めればよいですか?
「合意形成を進めながら、査定と相談だけ先行させる」 という進め方が現実的です。合意が固まった時点で いつでも売却手続きに入れる状態 にしておくと、家族会議の質が上がります。査定は無料で依頼できる業者が多いので、最初の一歩のハードルは低めです。
Q5. 買取と仲介、どちらが夏場に適していますか?
買取は季節性の影響が薄い ため、夏場でも進めやすい選択肢です。仲介は 秋の需要ピーク(9〜11月) に成約を狙うなら、 7月中の媒介契約締結 が現実的なスケジュールになります。

まとめ|「取引時期」は3つの軸を組み合わせて決まります
不動産取引には 春・秋のピーク という季節性がありますが、それだけで取引時期を決めるのは早計です。実務では次の3つの軸を組み合わせて判断されます。
需要のピーク時期(季節性)
税制・特例の期限(スケジュール)
家族の合意形成のタイミング(意思決定)
夏休み・お盆の家族会議を 意思決定の場 にするために、7月のうちにできることはシンプルです。 家族の窓口を1人決める・2択(売却か保有か)に議題を絞る・2〜3社の査定を並べる の3つで、話し合いの質が大きく変わります。
東大阪・八尾を中心に、大阪府内の空き家相談はサントへ
「夏休みの家族会議に間に合わせたい」「まずは いくらで売れるか の目安だけ知りたい」というご相談も、サントでは無料でお受けしています。 東大阪市・八尾市を中心に大阪府内全域 、寝屋川市・大阪市内・近隣市町からのご相談にも対応しています。
