解説

相続税は、被相続人(亡くなった人)から相続または遺贈・死因贈与によって財産を取得した個人に課される国税です。課税対象は、土地・建物・現預金・有価証券・生命保険金などすべての財産から、債務・葬式費用などを差し引いた正味の遺産額です。正味の遺産額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合に課税されます。税額は、課税遺産総額を法定相続分で按分し、累進税率(10%から55%の8段階)を適用して計算した相続税の総額を、実際の取得割合に応じて配分する方式で算出されます。申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。

関連法令・制度

相続税法に規定されています。配偶者の税額軽減(同法第19条の2)、小規模宅地等の特例(租税特別措置法第69条の4)、未成年者控除・障害者控除など、多数の特例・控除制度があります。

空き家所有者にとっての意味

空き家を含む不動産を相続する場合、不動産の相続税評価額(土地は路線価方式または倍率方式、家屋は固定資産税評価額)と他の財産との合計が基礎控除を超えると相続税の申告・納付が必要になります。小規模宅地等の特例を活用すれば、自宅敷地の評価額を最大80%減額できるなど、空き家の相続でも適用可能な軽減策があります。納税資金の準備や、相続発生後10か月という申告期限を踏まえた早めの検討が大切です。

よくある誤解・注意点

「相続したら必ず相続税がかかる」と思われがちですが、令和3年分の課税割合は被相続人数の約9.3%にとどまっています。基礎控除の範囲内であれば申告も不要です。一方、特例を適用することで申告が必要になる場合もあるため、評価額の試算は早めに行うとよいでしょう。※税制は年度ごとに改正されるため、最新の制度は国税庁ホームページでご確認ください。

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