解説

相続人とは、亡くなったことによって相続が開始する側の人、つまり「財産を残す側」の人を指す法律用語です。日常的には「故人」「亡くなった親」と表現される人物が、法律上は被相続人と呼ばれます。被相続人の死亡をきっかけに、配偶者や子などの相続人が、その財産や債務を引き継ぐことになります。被相続人がどのような財産を持っていたか、生前に遺言を残していたかなどは、その後の手続きの方向性を大きく左右します。空き家問題の文脈では、実家の所有者であった親が被相続人にあたるケースが多く見られます。

関連法令・制度

「被相続人」という用語は民法第882条以下の相続に関する規定で用いられており、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所が相続放棄限定承認・遺言の検認などの手続きを担当することになります。相続税法でも、被相続人の財産を基礎に課税関係が整理されます。

空き家所有者にとっての意味

実家を相続する立場の方にとって、被相続人がどのような不動産を所有していたか、どこの金融機関に預貯金があったか、借入金や保証債務がないかなどを把握することが、相続手続きの第一歩となります。被相続人名義の固定資産納税通知書、預金通帳、登記識別情報通知、保険証券などを丁寧に確認することで、相続財産の全体像が見えてきます。また、被相続人が遺言を残しているかどうかは、その後の手続きに大きく影響するため、自宅や貸金庫、公証役場などを確認することも大切です。

よくある誤解・注意点

被相続人と相続人を取り違える例がよく見られますが、亡くなった側が被相続人、引き継ぐ側が相続人です。また、生前贈与や保険金など、被相続人の死亡時点で名義上「被相続人の財産」ではないものでも、相続税や遺留分の計算上は考慮されることがある点に留意が必要です。

関連用語