解説
床下換気とは、床下空間の湿気を排出して木材の腐朽やシロアリ被害を予防するための通気方法です。従来は、基礎コンクリートに設けた換気口(基礎の四隅以外に5m以下の間隔で設置)が一般的でしたが、近年は基礎と土台の間に樹脂製スペーサーを挟んで全周から通気させる基礎パッキン工法が主流となっています。床下換気が不十分だと、湿気がこもり木材腐朽菌やシロアリの繁殖環境となり、建物寿命を縮める要因となります。換気の確保には自然換気のほか、必要に応じて床下換気扇の設置による強制換気が用いられます。床下に防湿シートやコンクリートを施工する防湿対策と組み合わせると効果が高まります。
関連法令・制度
建築基準法施行令第22条で、最下階の居室の床下換気について、外壁の床下部分に壁の長さ5mごとに300cm²以上の換気孔を設けることが定められていましたが、現在は基礎パッキン工法等の同等性能で代替可能とされています。住宅性能表示制度の劣化対策等級では床下換気と防湿が評価項目となっています。
空き家所有者にとっての意味
空き家では床下に植物が繁茂したり物を立てかけたりして換気口を塞いでしまうことがあります。定期的な確認と障害物の撤去が建物保全につながります。床下点検の目安は年1〜2回程度で、湿度の高い梅雨明けや秋口の点検が推奨されます。床下換気扇の設置費用は10〜20万円程度、防湿シート施工は10〜30万円程度が目安です。シロアリ点検と併せて実施すると効率的です。
よくある誤解・注意点
「換気口は多い方が良い」とは限らず、配置のバランス(特に四隅)と外気との連通が重要です。換気口を塞いだ状態で長期放置すると床下湿度が大きく上昇するため、リフォーム時の換気口閉塞には注意が必要です。地面むき出しの土の床下は防湿対策の検討余地があります。
