解説

特定空家は、空家等対策特別措置法に基づき、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態、衛生上著しく有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態、のいずれかにあると認められる空き家を指します。市町村は現地調査や立入調査を経て、国土交通省が示すガイドラインの判定指針に沿って判断します。対象となった建物の所有者に対し、市町村は助言・指導勧告命令、代執行と段階的に対応していきます。建物単体ではなく、敷地に放置された廃材や生い茂った樹木なども判断材料となり、近隣からの相談がきっかけで調査に至るケースが多く見られます。

関連法令・制度

根拠条文は空家等対策特別措置法第2条第2項です。国土交通省と総務省が公表する「特定空家等に対する措置に関するガイドライン」が判定基準として活用されます。地方税法第349条の3の2との連動により、勧告以降は固定資産税住宅用地特例の取扱いが変わります。

空き家所有者にとっての意味

特定空家として勧告を受けると、地方税法上の住宅用地特例の対象から除外され、固定資産税の課税標準が変わるため、敷地分の税額が大きくなる可能性があります。また、命令違反には50万円以下の過料が定められており、最終的には行政代執行に至ることもあります。代執行の費用は所有者に請求されます。早期に修繕や解体、売却、活用の方針を立てるきっかけとして受け止めることが大切です。市町村の窓口や宅地建物取引業者、解体業者、司法書士などの専門家への相談が現実的な出発点となります。費用面では、自治体の解体補助金や金融機関のリフォームローンの利用も検討できます。

よくある誤解・注意点

「空き家=特定空家」ではありません。長期間使われていなくても、管理状態が一定であれば指定対象にはなりません。また、指定された時点ですぐに税負担が変わるわけではなく、勧告の段階で住宅用地特例の取扱いに影響が及びます。

関連用語