解説
地表面被覆とは、地面がアスファルト、コンクリート、緑地、水面、裸地など、何で覆われているかを示す状態のことです。都市化に伴い、緑地や水面が減少し、アスファルトやコンクリートなど日射を蓄熱しやすい人工構造物が増える傾向にあります。これがヒートアイランド現象の主な要因のひとつとして整理されています。
緑地は蒸散作用と日射遮蔽を通じて周辺の温度を下げるはたらきを持ち、水面は水の高い熱容量で急激な気温上昇を抑えます。逆に、アスファルトやコンクリートは日射を吸収して蓄熱し、夜間もゆっくりと放熱するため、熱帯夜の増加につながります。
関連法令・制度
環境省のヒートアイランド対策大綱では、対策の柱の一つとして「地表面被覆の改善」が挙げられ、屋上緑化・壁面緑化・保水性舗装・遮熱性舗装などの技術が推奨されています。都市緑地法や自治体の緑化条例が実装の根拠になります。
空き家との関係
空き家の庭木が管理放棄されて枯れる、伐採されて裸地になる、屋根の色や状態が劣化して反射率が変わるなどの変化は、地表面被覆の観点からも都市の熱環境に影響します。エリア単位で空き家が集積すると、緑地の縮小と反射率の低下が積み上がり、地域全体のヒートアイランド構造に静かに関わってきます。
