解説

ローン特約は、不動産売買契約において、買主が予定していた住宅ローンの融資承認を得られなかった場合に、契約を無条件で解除できる旨を定める特約条項です。融資特約とも呼ばれます。解除した場合、買主が支払った手付金は全額返還され、違約金などの負担も生じない「白紙解除」となるのが一般的です。特約には期限が設定され、その期限内にローン審査結果を得て、不承認なら所定の期限までに解除の意思表示をする必要があります。期限を過ぎての解除は通常の契約解除となり、手付金放棄や違約金の対象となります。

関連法令・制度

ローン特約は民法上の任意条項であり、契約自由の原則に基づいて売主・買主間で合意します。宅地建物取引業法第37条の37条書面に記載すべき事項に含まれます。特約の有無や条件は契約書に明記する必要があります。

空き家所有者にとっての意味

売主側にとっては、ローン特約があると契約後にも白紙解除される可能性がある点に注意が必要です。空き家の売買では、買主が築古物件向けのリフォームローンや住宅ローンの審査で困難に直面するケースもあります。買主の借入予定額・金融機関・審査期限を契約前に確認し、特約期限を適切に設定することで、長期間にわたって取引が宙に浮く事態を防げます。買主からのローン特約解除があった場合、再販活動を再開する必要があるため、想定スケジュールに余裕を持たせておくことが望ましいでしょう。

よくある誤解・注意点

ローン特約は「買主の都合で何度でも解除できる権利」ではありません。特約に定めた期限・金融機関・借入額の条件を満たしていない場合は白紙解除にならないこともあるため、条件の精度が重要です。

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