解説

マニフェストは、正式名称を「産業廃棄物管理票」といい、排出事業者が産業廃棄物の収集運搬や処分を業者へ委託する際に交付する書類です。廃棄物の種類、数量、運搬業者、処分業者、最終処分場などを記録し、廃棄物が排出から最終処分に至るまで適正に処理されたかを追跡する仕組みを担っています。紙マニフェスト(7枚複写)と電子マニフェストの2種類があり、近年は電子マニフェスト(JWNETシステム)の利用が拡大しています。解体工事の場合、解体業者が排出事業者となり、廃材の品目ごとにマニフェストを交付し、運搬・処分の各段階で記名押印された返送票を受け取って5年間保管する義務があります。

関連法令・制度

廃棄物処理法第12条の3に基づく義務で、不交付・虚偽記載・保管義務違反には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。中間処理業者は処分後10日以内、最終処分業者は処分完了後10日以内に返送票を排出事業者へ返す義務があります。

空き家所有者にとっての意味

解体工事の発注者である空き家所有者は、マニフェストの直接の交付義務者ではありませんが、業者が適切に処理しているかを確認する重要な手段となります。契約時にマニフェスト写しの提出を約束させ、工事完了後に実際に受け取って保管しておくことで、後日の不法投棄問題などから自分を守ることができます。特定空家解体補助金の申請にも、マニフェスト写しの添付が要件となる自治体が多くあります。

よくある誤解・注意点

「マニフェストは業者の書類だから関係ない」と考えがちですが、発注者として写しを受領し保管しておくことが望ましいとされています。また、見積もりに「処分費一式」と記載されていても、実際にマニフェストが交付されているかは別問題です。複数品目の廃材が出る場合、品目ごとに複数枚のマニフェストが存在するのが正常です。

関連用語