解説

贈与税は、個人から個人への財産の贈与に対して、財産を受け取った受贈者に課される国税です。課税方式には暦年課税相続時精算課税の2つがあり、受贈者が贈与者ごとに選択できます。暦年課税は1年間(1月1日から12月31日)に受けた贈与の合計から基礎控除110万円を差し引いた額に、贈与額に応じた累進税率(10%から55%)を乗じて計算します。相続時精算課税は、特定の贈与者からの累計2,500万円までは贈与税が課されず、超過分に20%の贈与税が課される制度で、贈与者の相続時に贈与財産を相続財産に加算して相続税で精算します。申告期限は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までです。

関連法令・制度

相続税法第21条以下に規定されています。配偶者控除(婚姻20年以上の配偶者から居住用不動産等の贈与で最高2,000万円控除)、住宅取得等資金の贈与の非課税措置、教育資金一括贈与の非課税措置など、複数の特例があります。

空き家所有者にとっての意味

空き家を生前に子や孫に贈与する場合、贈与税の対象となります。不動産は評価額が大きく、暦年課税では税負担が重くなりやすいため、相続時精算課税制度を選択するケースもあります。令和5年度税制改正により、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が新設され(令和6年1月以降の贈与)、毎年110万円までは贈与税・相続税ともに課されない仕組みとなりました。一方、暦年贈与の生前贈与加算期間は3年から7年に段階的に延長されています。

よくある誤解・注意点

「年110万円までの贈与なら税金がかからない」は基本的に正しいですが、定期贈与と認定されると一括での贈与とみなされて課税される可能性があります。同一の贈与者からの贈与で、暦年課税と相続時精算課税は併用できず、いったん相続時精算課税を選ぶと暦年課税には戻れません。※税制は年度ごとに改正されるため、最新の制度は国税庁ホームページでご確認ください。

関連用語