贈与税は、生前に財産を無償で受け取った際に受贈者に課される国税です。暦年課税 と 相続時精算課税 の2種類の申告方法があります。暦年課税は年間110万円まで非課税で、超過分に10〜55%の累進課税がされます。相続税より税率が高めに設定されていますが、生前対策として計画的に活用される制度です。2024年改正で相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が新設されました。ここでは2つの方式、税率、活用を説明します。
暦年課税と相続時精算課税の比較
| 項目 | 暦年課税 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 年 110万円 | 年 110万円(2024年新設)+ 累計2,500万円 |
| 税率 | 10〜55%累進 | 一律20% |
| 相続時の扱い | 過去7年分を相続財産に加算(改正で3年→7年) | 全額を相続財産に加算 |
| 選択 | 初期設定 | 贈与者ごとに選択、変更不可 |
暦年課税の税率
特例贈与財産(直系尊属から18歳以上への贈与)
| 取得金額(基礎控除後) | 税率 |
|---|---|
| 200万円以下 | 10% |
| 400万円以下 | 15% |
| 600万円以下 | 20% |
| 1,000万円以下 | 30% |
| 1,500万円以下 | 40% |
| 3,000万円以下 | 45% |
| 4,500万円以下 | 50% |
| 4,500万円超 | 55% |
実家の贈与で使える特例
- 住宅取得等資金の贈与:直系尊属からの住宅資金贈与で500〜1,000万円まで非課税
- 教育資金・結婚子育て資金:一括贈与の特例(各1,000万円等)
2024年改正のポイント
- 暦年課税:相続前3年 → 7年 に持ち戻し期間延長
- 相続時精算課税:年110万円の基礎控除新設
よくあるご質問|FAQ
Q1. 年110万円の贈与は非課税ですか?
暦年課税では非課税です。ただし2024年改正で、相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されるようになりました。
Q2. 実家を親から子に贈与する場合の税金は?
実家(不動産)の評価額に対して贈与税が課税されます。相続時精算課税を選ぶと2,500万円まで非課税ですが、相続時に加算されます。
Q3. 相続税と贈与税、どちらが得ですか?
状況により異なります。相続財産の規模、生前贈与の期間、税制改正の動向を踏まえた総合的な判断が必要です。税理士へのご相談が安心です。
Q4. 贈与税の申告期限は?
贈与を受けた翌年の2月1日〜3月15日に、受贈者の住所地の税務署に申告します。
Q5. 相続時精算課税を選んだら暦年課税に戻せますか?
いいえ、贈与者ごとに選択し、その贈与者からの贈与は永続的に相続時精算課税となります。慎重な判断が必要です。
