解説
生前贈与は、ご本人が生きている間に、財産(現金・預金・不動産・有価証券など)を、配偶者・子・孫・親族・第三者などに無償で渡す行為です。民法549条にもとづく贈与契約として成立し、相続税対策・生活支援・教育資金援助など、さまざまな目的で活用されます。
主な生前贈与の制度
相続時精算課税制度:60歳以上の親・祖父母から18歳以上の子・孫へ、合計2,500万円まで贈与税が非課税。ただし相続時に相続税の対象として精算される
住宅取得等資金の贈与税の非課税特例:マイホーム取得資金の援助で、一定金額まで非課税
教育資金の一括贈与:30歳未満の孫などへの教育資金で、1,500万円まで非課税
結婚・子育て資金の一括贈与:18〜50歳未満への資金で、1,000万円まで非課税
2024年からの制度改正
2024年1月の改正により、暦年贈与で相続発生前 7年以内に行われた贈与は、相続税の計算に含まれることになりました(改正前は3年以内)。改正前から続いている贈与については、経過措置が設けられています。
空き家所有者にとっての意味
不動産を生前贈与で渡される場合、贈与税のほか、登記の名義変更にかかる 登録免許税(評価額の2%)、不動産取得税がかかります。相続による場合よりも税負担が大きくなるケースもあるため、税理士へのご相談が不可欠です。空き家を引き継いでもらう前提でご家族と話し合うときには、生前贈与・相続・売却の3つの選択肢を比べてご検討されると安心です。
