解説
現況測量は、土地の現況、つまり既存のブロック塀・フェンス・境界標などを基準に、敷地のおおよその形状や面積を測る簡易的な測量です。隣地所有者の立会いを伴わないため、境界が法的に確定したものではなく、あくまで「現況がこうなっている」という参考資料の位置づけとなります。費用と期間は確定測量に比べて大幅に少なく済むのが特徴で、土地家屋調査士または測量士が数日から1〜2週間程度で実施できます。建築計画の検討や、おおよその敷地形状を把握したい場合、また公簿売買の補助資料として利用されることがあります。
関連法令・制度
現況測量は法的な境界確定手続きを伴わない実務的な測量で、土地家屋調査士法または測量法に基づいて行われます。法的な境界の主張や紛争解決の証拠としての効力は限定的とされます。
空き家所有者にとっての意味
確定測量を行うには時間・費用・隣地所有者との調整負担が大きいため、地方の空き家など立地や価格次第では現況測量で対応するケースもあります。買主が解体・新築前提で境界の精度をあまり求めない場合や、公簿売買で取引する場合などには現況測量で十分なこともあります。ただし、境界が曖昧な状態で売買すると、引渡し後に隣地との紛争が生じた際に売主の責任が問われることがあるため、契約書で境界の表明範囲を明確にしておくことが大切です。
よくある誤解・注意点
「測量済み」と表記されていても、それが現況測量か確定測量かで意味は大きく異なります。買主・売主とも、どちらの測量が行われたのかを契約書類で確認することが重要です。
