解説
囲い込みは、専任系の媒介契約を受託した業者が、レインズへの登録は行うものの、他社からの内見申込みや買主紹介の問合せを「すでに商談中」などと断り、自社で買主を見つけて両手取引(売主・買主双方から手数料を得る)を成立させようとする業界慣行を指します。売主側にとっては、市場露出が制限されて売却機会が減り、結果的に売却期間が長引いたり、価格を下げざるを得なくなる可能性があります。国土交通省は囲い込み問題を重要視し、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方を改正し、2025年1月から囲い込みを業務処分の対象とする方針を打ち出しています。
関連法令・制度
宅地建物取引業法第31条の業務処理の原則と第65条の指示処分に関連して、国土交通省は2025年1月施行の解釈・運用の考え方で、囲い込み行為を業務処分の対象として明確化しました。
空き家所有者にとっての意味
空き家の売主にとって、囲い込みは売却機会の損失につながりかねない問題です。対策としては、まず媒介契約締結後にレインズの登録証明書を受け取り、登録されているかを確認すること、定期的な業務報告で問合せ・内見状況を具体的に確認すること、不審な対応が続く場合は媒介契約の更新を見送り業者を変更することなどが有効です。一般媒介契約にすることで複数業者に競わせる方法もあります。業者選びの段階で、地域実績や顧客対応の姿勢を見極めることが、健全な販売活動の確保につながります。
よくある誤解・注意点
すべての両手取引が囲い込みではありません。自社の顧客に売主・買主の両方がいる場合の両手取引は正当な業務です。問題となるのは、他社からの問合せを意図的に断る行為であり、その区別を理解しておきましょう。
