短期譲渡所得は、所有期間 5年以下 の土地・建物を売却したときの譲渡所得です。税率は 39.63%(所得税30% + 復興特別所得税0.63% + 住民税9%)と、長期譲渡所得(20.315%)の約2倍となります。土地転売など投機的な取引の抑制を目的とした税率です。相続実家では、被相続人の取得日から通算するため、短期扱いとなる場面は少ないですが、注意すべきパターンもあります。ここでは判定方法、税率、注意点を説明します。
短期・長期の判定基準
- 売却した年の1月1日時点で、所有期間が 5年以下 なら短期
- 5年超なら長期
- 相続で取得した不動産は被相続人の取得日から通算
税率の内訳
| 税目 | 税率 |
|---|---|
| 所得税 | 30% |
| 復興特別所得税 | 0.63% |
| 住民税 | 9% |
| 合計 | 39.63% |
短期譲渡所得となるパターン
- 被相続人が5年以内に取得した不動産の相続後売却
- 新築住宅を5年以内に売却
- 相続で取得した不動産を、被相続人取得から5年以内に売却
計算例|短期譲渡所得3,000万円
- 譲渡所得:3,000万円
- 税額:3,000万円 × 39.63% = 約 1,189万円
- 長期の場合との差:約580万円(長期なら約609万円)
短期を回避する方法
- 売却時期をずらして5年超所有にする
- 3,000万円特別控除の適用で税額を減らす
- マイホーム売却の特例(自宅として住んでいた場合)
よくあるご質問|FAQ
Q1. 相続実家が短期譲渡所得になる場合は?
被相続人が5年以内に取得した実家を相続後に売却する場合です。相続してすぐの売却でも、被相続人の取得日で判定します。
Q2. 短期から長期にするタイミングは?
売却年の1月1日時点で5年超になるよう、売却時期を調整します。年をまたぐ判断で有利になる場合があります。
Q3. 3,000万円特別控除は短期でも使えますか?
はい、空き家特例の要件を満たせば長期・短期どちらでも使えます。ただし短期の場合、控除超過分の税率が高くなります。
Q4. 譲渡所得の計算方法は長期と同じですか?
はい、計算方法は同じで、税率だけが異なります。
Q5. 相続で取得した実家は必ず長期扱いですか?
いいえ、被相続人の取得日から売却年1月1日までが5年以下なら短期扱いとなります。多くの場合は長期ですが、事前確認が必要です。
