譲渡所得税は、譲渡所得に対して課される所得税・住民税・復興特別所得税の総称です。相続実家の売却では、多くのご家族で長期譲渡所得の税率20.315%が適用されます。3,000万円特別控除等の特例を使えば税額をゼロにできる場合もあります。ここでは税率、計算例、節税のポイントを説明します。

譲渡所得税の税率

区分所有期間合計税率
長期譲渡所得5年超20.315%(所得税15% + 復興特別0.315% + 住民税5%)
短期譲渡所得5年以下39.63%(所得税30% + 復興特別0.63% + 住民税9%)
10年超所有マイホーム10年超(マイホーム)軽減税率14.21%(6,000万円まで)

計算例|1,800万円の実家を売却

東大阪の実家(親御さんが1980年築、取得費不明、譲渡費用100万円、3,000万円特別控除適用)で計算します。

  • 譲渡価額:1,800万円
  • 取得費(概算5%):△90万円
  • 譲渡費用:△100万円
  • 譲渡所得:1,610万円
  • 特別控除:△1,610万円(3,000万円まで控除可)
  • 課税譲渡所得:0円
  • 譲渡所得税:0円

特別控除なしなら約327万円の税負担が、控除ありで 0円 となる計算です。

節税のポイント

  • 3,000万円特別控除の要件確認:期限は2027年12月末
  • 取得費の実額を探す:親御さんの購入時の書類を探すことで、譲渡所得を減らせる場合
  • 譲渡費用の漏れなくカウント仲介手数料、解体費、測量費等
  • 売却時期の選択:長期譲渡(5年超)の税率を確保
  • 取得費加算の特例との比較選択(3年10か月以内)

よくあるご質問|FAQ

Q1. 譲渡所得税はいつ払いますか?

売却の翌年、確定申告時に納付します。所得税は3月15日、住民税は6月頃から4回に分けて。

Q2. 相続で取得した場合の所有期間は?

被相続人の取得日から計算します。親御さんが5年以上前に取得した実家なら、相続後すぐの売却でも長期譲渡所得となります。

Q3. 譲渡損失の場合は?

取得費・譲渡費用が譲渡価額を上回る場合、譲渡損失が発生します。通常の不動産では他の所得と通算できませんが、マイホーム売却の場合は損益通算の特例があります。

Q4. 分割売却で節税できますか?

共有名義に分割してからの売却など、状況次第で節税効果がある場合があります。ただし、3,000万円特別控除は相続人ごとに適用できるため、共有売却の方が有利な場合が多くあります。

Q5. 譲渡所得税と印紙税の違いは?

印紙税売買契約書に貼付する税金(1〜6万円程度)、譲渡所得税は売却益に対する税金です。全く別の税目です。

関連する用語・記事

出典・参考リンク

関連用語

関連記事