解説

取得費とは、譲渡所得の計算において譲渡価額から控除される、その資産を取得するために要した金額です。具体的には、土地・建物の購入代金、購入時の仲介手数料登録免許税不動産取得税印紙税、測量費、取壊した古家の取得費・解体費用などが含まれます。建物については、所有期間中の減価償却相当額を差し引く必要があり、事業用と非事業用で償却率が異なります。取得費が不明な場合や実額よりも低い場合は、譲渡価額の5%を取得費とする概算取得費の特例を利用できます。

関連法令・制度

所得税法第38条に取得費の定義があり、租税特別措置法第31条の4で概算取得費(譲渡価額の5%)の特例が定められています。相続・贈与により取得した資産は、被相続人や贈与者の取得費を引き継ぐのが原則です。

空き家所有者にとっての意味

空き家を売却する際の譲渡所得は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除」で計算されるため、取得費を正確に把握することが税負担に直結します。被相続人が古くから所有していた空き家では取得時の契約書が見つからないケースも多く、その場合は概算取得費(5%)を使うことになりますが、譲渡益が大きくなる傾向があります。古い売買契約書、登記簿謄本、領収書類などをできるだけ集めて取得費を裏付けることで、税負担を抑えやすくなります。

よくある誤解・注意点

建物の取得費は購入代金そのままではなく、所有期間中の減価償却相当額を差し引く必要があります。リフォーム費用も一定の範囲で取得費に加算できますが、修繕費との区分に注意が必要です。※詳細は国税庁ホームページの譲渡所得関連タックスアンサーでご確認ください。

関連用語