解説
表題登記とは、新築された建物や、新たに発生した土地について、その物理的な情報を登記簿に最初に記録する手続きをいいます。建物であれば所在地・家屋番号・種類・構造・床面積など、土地であれば地番・地目・地積などが登記の対象となります。表題登記は、不動産登記簿の最初の部分(表題部)を作成する手続きであり、その後に行われる所有権保存登記や抵当権設定登記の前提となる重要な登記です。空き家として活用されている古い建物の中には、この表題登記がそもそも行われていない「未登記建物」も存在します。
関連法令・制度
表題登記は不動産登記法第36条以下に規定されており、新築建物の所有者は原則として完成から1か月以内に表題登記の申請を行う必要があります。手続きは土地家屋調査士に依頼することが多く、登録免許税は不要ですが、調査士への報酬が発生します。
空き家所有者にとっての意味
相続した実家のなかには、増築部分や物置・離れなどが表題登記されていないケースがあります。未登記の状態のままでは、売却や融資、解体後の滅失登記などの手続きに支障が出る場合があるため、現況と登記簿の差分を確認することが大切です。固定資産税の課税明細書には、未登記建物として記載されていることもあるため、登記事項証明書と突き合わせて確認すると把握しやすくなります。必要に応じて土地家屋調査士に相談し、表題登記の追加を検討することで、空き家の権利関係をすっきり整理できます。
よくある誤解・注意点
「固定資産税を払っていれば登記されている」というのは誤解で、課税は登記の有無にかかわらず行われるため、未登記のまま課税されている建物もあります。また、表題登記と所有権保存登記は別の手続きであるため、両方の状況を確認することが望まれます。
