解説

鉄骨造とは、柱や梁などの主要構造部に鋼材を用いる建築構造で、S造(Steel造)とも呼ばれます。使用する鋼材の厚さにより、肉厚6mm未満の軽量鉄骨造と6mm以上の重量鉄骨造に分類されます。軽量鉄骨造はハウスメーカーのプレハブ住宅に多く採用され、重量鉄骨造はビルや工場、3階建て以上の建築に用いられます。木造より大きなスパンを確保でき、間取りの自由度が高い点が特徴です。一方で、火災時の耐火被覆や、鋼材のサビ・腐食対策が必要となります。法定耐用年数は住宅用で軽量鉄骨造19〜27年、重量鉄骨造34年と定められています。

関連法令・制度

建築基準法施行令第3章第5節に鉄骨造の構造規定があります。JIS規格による鋼材の材質基準(SS400、SN材など)が用いられ、溶接や接合方法もJASSなどの仕様書で規定されます。耐火建築物・準耐火建築物としての扱いには耐火被覆の施工が必須です。

空き家所有者にとっての意味

鉄骨造の空き家では、サビの発生状況や接合部のボルト緩み、外壁のシーリング劣化を確認することが重要です。屋根や外壁の塗装は10〜15年程度で更新が推奨されます。解体費用は坪あたり5〜7万円程度と木造より割高ですが、鉄スクラップとして売却益が生じる場合もあります。リフォームでは構造変更に制約があり、耐力壁の位置変更などには専門的な構造計算が必要です。

よくある誤解・注意点

「鉄骨造は錆びない」というのは誤解で、外気や水分にさらされる部位は経年で腐食します。特に外壁のシーリング切れや屋根の劣化を放置すると内部の鋼材まで腐食が進行することがあるため、定期点検が欠かせません。

関連用語