解説

不同沈下とは、建物の基礎が場所により異なる量で沈下する現象を指します。地盤の支持力が不均一であること、盛土の圧密、地下水位の変動、近隣工事の影響、地震による液状化などが主な原因です。不同沈下が発生すると、建物全体の傾き、外壁・基礎のひび割れ、建具の開閉不良、床の傾斜、配管の損傷、雨漏りなど様々な不具合が生じます。住宅瑕疵担保責任保険では、新築住宅の構造耐力上主要な部分について引渡しから10年間の保証対象となります。傾斜の程度は3/1000(1mで3mm)程度から人が違和感を感じ始め、6/1000を超えると健康影響の報告も増えるとされます。

関連法令・制度

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で新築住宅の10年間の瑕疵担保責任が定められています。建築基準法施行令第38条では基礎の構造基準が規定されており、地盤の許容応力度に応じた基礎形式(ベタ基礎・布基礎・杭基礎)の選定が求められます。住宅性能表示制度の構造の安定では、地盤や基礎の評価も項目に含まれます。

空き家所有者にとっての意味

不同沈下の確認は、ビー玉などを床に置く簡易チェック、レーザー水準器による測定、基礎・外壁のひび割れパターン観察などで行えます。本格的な調査は専門業者によるレベル測量で、費用は10〜30万円程度です。修復工法には、薬液注入工法、アンダーピニング工法、耐圧版工法などがあり、費用は規模により200〜500万円程度かかる場合があります。新築時に地盤調査を実施し、必要に応じた地盤改良を行うことで予防可能です。

よくある誤解・注意点

「建物のひび割れ=すべて不同沈下」とは限らず、乾燥収縮や凍結融解によるひび割れもあります。原因特定には専門的な調査が必要です。また軽微な傾斜は気付きにくいため、入居後の建付け変化や、ドアの開閉具合の変化に注意が必要です。

関連用語