解説

不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関する法律に基づく国家資格で、不動産の経済価値を専門的に評価する専門職です。不動産鑑定評価書は、宅建業者が提示する査定書と異なり、法的に有効な評価として公的にも採用されます。地価公示都道府県地価調査相続税固定資産税の評価、企業の保有不動産の評価、裁判での争点となる不動産価額の証拠などに用いられます。鑑定評価は原価法取引事例比較法収益還元法の3手法を用いて多角的に算定されます。報酬は対象物件の規模や評価目的により数十万円以上かかるのが一般的です。

関連法令・制度

不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)に基づきます。地価公示法、相続税法における財産評価、訴訟手続きなど、公的な評価が必要な場面で活用されます。

空き家所有者にとっての意味

通常の空き家売却では宅建業者の査定で十分ですが、特殊な事情がある場合は不動産鑑定士の鑑定評価が必要となることがあります。例えば、相続人間で遺産分割の合意ができず公平な評価が必要な場合、税務調査で評価額に争いがある場合、裁判で物件の価額が争点となる場合などです。費用は数十万円かかりますが、法的根拠を持つ評価額として有効で、公正な金額の客観的指標となります。相続の場面で兄弟姉妹間に意見対立があるときには検討する価値があるでしょう。

よくある誤解・注意点

不動産鑑定士の鑑定評価額と、宅建業者の査定価格は性質が異なります。鑑定評価は法的根拠を持つ価額、査定は市場で売れる見込み価格です。目的に応じて使い分けましょう。

関連用語