解説
外壁材とは、建物の外壁を構成する仕上げ材の総称です。代表的なものに、窯業系サイディング、金属系サイディング、樹脂系サイディング、モルタル塗り、ALC(軽量気泡コンクリート)パネル、タイル張り、木材(板張り・羽目板)、漆喰、トタンなどがあります。窯業系サイディングは現在の戸建て住宅で最も多く採用され、施工性とコスト面で有利な一方、シーリング(コーキング)の劣化に注意が必要です。モルタル外壁は意匠の自由度が高いものの、ひび割れ(クラック)が発生しやすい特徴があります。ALCは断熱・耐火性に優れ、タイルは耐久性が高い反面、初期コストが高くなります。
関連法令・制度
建築基準法第23条・第63条で外壁の防火性能が規定されており、準防火地域・防火地域では使用材料に制限があります。JIS規格(A 5422 窯業系サイディング、A 5430 繊維強化セメント板など)で品質が定められています。住宅性能表示制度の劣化対策等級では外壁仕上げの耐久性も評価項目です。外壁改修時には足場設置が労働安全衛生規則の対象となります。
空き家所有者にとっての意味
外壁材の点検ポイントは、ひび割れ、シーリングの切れ・剥離、塗膜の剥がれ・チョーキング(白い粉が出る現象)、サビ、コケ・カビの発生などです。塗装更新の目安は10〜15年、シーリング打ち替えも同程度の周期です。外壁塗装の費用相場は戸建て住宅で60〜120万円程度、足場代を含みます。窯業系サイディングの張り替えは150〜300万円程度、カバー工法(重ね張り)は120〜250万円程度が目安です。屋根工事と同時に行うと足場費が節約できます。
よくある誤解・注意点
「外壁塗装は美観のため」と思われがちですが、塗膜は防水機能を担っており、劣化を放置すると躯体への雨水侵入につながります。シーリングの劣化は外壁本体より早く進むことが多く、定期的な点検が重要です。2006年以前の建物では、外壁材にアスベストを含む製品が使用されていた可能性があり、改修前の事前調査が必要です。
