「寝屋川に親の実家があるけれど、もう誰も住んでいない。空き家税のニュースを見て気になっている…」
「市内全域が対象って全国初らしいけれど、うちの実家も対象になるのかな…」
「2029年度から課税というけれど、いまから何を準備しておけば免除になるのか分からない…」

2026年6月、 寝屋川市 が独自の「空き家流通促進税」の条例案を6月議会に提出しました。 市内全域を対象にした空き家税は、可決されれば全国初 です。京都市が中心部限定で導入した「非居住住宅利活用促進税」より対象範囲が広く、全国の自治体が注目しています。

この記事では、寝屋川市の条例素案をもとに、 課税対象・税額の計算方法・免除条件・猶予期間中にできる準備 を整理しました。市内に空き家をお持ちのご家族にとっての判断材料としてご利用ください。

寝屋川市の「空き家流通促進税」、何が全国初なのか

寝屋川市が提出した条例案の正式名称は 「(仮称)寝屋川市空き家流通促進税」。市が独自に課す 法定外普通税 で、空き家を市場に流通させることを目的としています。

これまで自治体の独自税で空き家に課税してきたのは京都市のみで、京都市は 中心部の一部地域 に限定していました。寝屋川市は 市内全域を対象 にしている点が大きく異なります。

項目

寝屋川市(条例案)

京都市(既存)

対象範囲

市内全域

中心部の一部

対象戸数の目安

6,400戸賃貸・売却予定のない空き家)

中心部限定で対象を絞り込み

税率の目安

固定資産税額の 約35%

物件価値に応じて変動

課税開始予定

2029年度から

2026年から段階導入

背景にあるのは、ベッドタウンとしての寝屋川市の 若い世代の受け皿不足。市の調査では、活用予定のない空き家が市場に出ないまま放置されると、新たに住まいを探す世代が市内で家を見つけにくい構造が続くと指摘されています。

どんな空き家が課税対象になるのか

条例素案では、課税対象を次のように整理しています。

  • 寝屋川市内に所在する建物

  • 概ね 1年以上 居住その他の使用が行われていない住宅

  • 賃貸・販売の予定がなく、活用方針が定まっていない

つまり、 「居住していないだけ」では即課税にはならず、活用方針(賃貸・売却・自家利用など)が定まっていないことが課税の前提 です。市の試算では、市内全域でこの条件に当てはまる空き家は約 6,400戸 とされています。

条例素案で示された35%上乗せの仕組み|2つの計算方法

※以下は2026年6月時点の 条例素案 の内容です。可決・施行までに数値や設計が変わる可能性があります。

寝屋川市の空き家流通促進税は、 「家屋割」「家屋立地割」 の2つの方法で計算し、 金額の高いほうが税額 となる設計です。

① 家屋割(建物の固定資産税ベース)

家屋割の税額 = 家屋の固定資産税額 × 35%

例えば、家屋の固定資産税が年間 6万円 の空き家なら、家屋割は 21,000円 になります。

② 家屋立地割(土地の固定資産税×延べ床面積ベース)

家屋立地割の税額 = 土地1㎡あたりの固定資産税額 × 住宅部分の延べ床面積 × 35%

土地の評価が高いエリア(駅近など)では、こちらの計算が大きくなる傾向です。

試算例(延べ床80㎡・寝屋川市内の一般的な戸建て)

項目

金額の目安

家屋の固定資産税

年間 6万円

土地1㎡あたりの固定資産税

1,500円

延べ床面積

80㎡

家屋割

21,000円

家屋立地割

42,000円

最終的な空き家税

年間 42,000円(高いほうを採用)

固定資産税6万円とあわせると、 年間で約10万円超 の負担増になる試算です。納付は年4回(6月・8月・10月・12月)。税額が3,900円以下の場合は1期で一括徴収されます。

課税が免除される3つのパターン

条例素案では、 次のいずれかに該当する空き家は課税が免除 されます。 2029年度までの猶予期間中に免除条件を満たしておくこと が、現実的な進め方になります。

パターン①|事業用途として使う・1年以内に使う予定がある

倉庫・事務所・店舗など、 事業用途として使用中、もしくは1年以内に使用予定 の空き家は免除対象です。サテライトオフィスやコワーキングスペースとして貸し出すケースも含まれます。

パターン②|賃貸募集・販売を1年以内に始めている

不動産会社を通じた 賃貸募集・販売活動を開始してから1年以内 なら課税が免除されます。 「すぐに借り手・買い手が見つからなくても、活動を始めていれば対象外」 という設計です。

パターン③|所有者または居住者の死亡で空き家になった場合

ご両親などが亡くなったことで空き家になったケースは、相続から一定期間は免除対象です。 相続直後の混乱期に追加の税負担を求めない 配慮が組み込まれています。

このほか、 公益上の理由 で市長が認めた場合も免除対象になります。

2029年度開始までの猶予3年、ご家族でできる進め方

条例が可決されても、課税開始は 2029年度から。約3年の猶予があります。この間に何も準備をしないまま2029年度を迎えると、 毎年4万円前後の追加負担 が続くことになります。猶予期間中にご家族で並べておきたい3つの選択肢を整理しました。

選択肢A|賃貸転用で「免除パターン②」を狙う

寝屋川市は 大阪都心への通勤圏 として戸建て賃貸の需要があります。リフォーム費の回収が見込めるなら、賃貸転用が現実的な選択肢になります。月家賃の相場や昭和築リフォーム費は別記事 実家を貸して、いくら手元に残る?|戸建ての家賃と、リフォーム費用で比較 もご参考ください。

選択肢B|売却で「免除パターン②」を狙う

「貸す」よりも「現金化したい」場合は、不動産会社を通じた販売活動を1年以内に開始すれば免除対象です。 仲介で売却活動を始める のも、 買取業者に査定を依頼する のも、どちらも「販売開始」に該当します。

選択肢C|事業用途への切り替えで「免除パターン①」を狙う

サテライトオフィス・倉庫・トランクルーム・コインランドリー・コインパーキングなど、 事業用途への切り替え も免除対象です。立地や建物状態によっては、賃貸転用より初期費用が抑えられるケースもあります。

3つを並べて、ご家族で「いま自分の家はどれに当てはまるか」「どれが現実的か」を1度話し合っておくと、課税開始までに迷わず進められます。

サントが対応できること

株式会社サントは、 東大阪市・八尾市を中心に、大阪府内全域 で空き家の買取・再販・解体を自社で一貫対応しています。寝屋川市の物件も対応可能ですので、次のような形でご相談を承っています。

  • 現況のままの買取査定:リフォーム前提なし、現況のままでの査定額をご提示

  • 免除条件②を満たす販売活動の開始:寝屋川市の空き家税で「賃貸募集・販売開始から1年以内」の免除条件を満たすご支援

  • 事業用途への切り替え提案:倉庫・小規模オフィス・コインパーキングなどの方向性

  • 解体・更地化:自社施工で解体費を抑え、その後の活用も含めてご提案

  • リーガルパートナーとの連携相続登記・税務相談まで窓口一本で対応

FAQ

Q1. 条例案が議会で否決される可能性はありますか?

可能性はあります。市議会で審議中であり、賛否の議論が続いています。ただし、市は 2029年度の課税開始 を明示してスケジュールを公表しているため、可決される前提で準備されるご家族が見込まれます。

Q2. すでに賃貸に出しているのに借り手が見つからない場合、免除になりますか?

なります。条例素案では 「賃貸募集・販売開始から1年以内」 が免除条件です。不動産会社との媒介契約や広告掲載の記録があれば、活動の実態が証明できます。

Q3. 親が亡くなって空き家になりました。すぐに課税対象になりますか?

なりません。 所有者または居住者の死亡により空き家となった場合 は免除対象です。相続後の整理期間中に追加負担を求めない設計になっています。具体的な期間は条例本文・規則で示される見込みです。

Q4. 課税が始まる前に売却してしまった場合、税はかかりませんか?

かかりません。2029年度の課税開始前に売却を完了すれば、新所有者が活用方針を定めない限り、空き家税の対象にはなりません。

Q5. 他の自治体も追随する可能性はありますか?

可能性は高いと見られています。寝屋川市の事例は 市内全域対象として全国初 となるため、東大阪市・八尾市・大阪市など大阪府東部の自治体も動向を注視しているとされます。京都市の先例も含めた波及の見方は、本サイトでも引き続き整理していきます。

まとめ|2029年度の課税開始までに、ご家族で並べておきたい3つの選択肢

寝屋川市の 「空き家流通促進税」 は、市内全域を対象にした全国初の取り組みとして、2029年度から課税が始まる見込みです。固定資産税が約 35% 上乗せになる仕組みですが、 免除条件3パターン も同時に整備されています。

  • 事業用途として使う(パターン①)

  • 賃貸募集・販売を1年以内に始める(パターン②)

  • 相続直後の空き家(パターン③)

猶予期間は約3年。 賃貸転用・売却・事業用途化 の3つを並べて、ご家族で「いまの状況に合う進め方」を1度話し合っておくと、2029年度を迎える前に方向性が見えてきます。

判断のタイミングは 「課税が始まる前」。物件状況や家族構成を踏まえて、 リーガルパートナーを持つ業者 に1度ご相談されると、税務・登記・売却・賃貸転用までを一本の窓口で進められます。

東大阪・八尾を中心に大阪府内の空き家相談はサントへ

寝屋川市の空き家税の動向は、東大阪・八尾・大阪市など大阪府内の他の自治体にも影響が及ぶ可能性があります。 「空き家を持っているけれど、これから何を準備しておけばよいか」 という段階のご相談から、 「もう売却に進めたい」 という段階のご相談まで、サントでは無料で承っています。寝屋川市を含む大阪府内全域からのご相談に対応しています。

出典・参考リンク