「実家の解体費用、ふと見積もりを取ったら200万円超え。さすがに自己負担だけはきつい…」 「リフォームしてそのまま貸そうかと思うけれど、改修費にも補助って出るのかな…」 「補助金は『知っている人だけが得をする仕組み』と聞いて、自分は損していないか気になっている…」

大阪府東部で空き家のご相談をいただくとき、こうした声を耳にすることが増えました。実は、東大阪市・八尾市・大阪市の3市には、それぞれ 解体・改修・取得 のいずれかに使える補助制度が用意されており、2026年度(令和8年度)も継続運用されています。

この記事では、「うちの空き家は何が使えそうか」をご家族で判断していただけるよう、3市の制度を 読者目線で翻訳しながら 整理しました。すべて自治体公式情報をもとにしているので、ご相談時にもそのままお使いいただけます。

補助金は「壊す・直す・渡す」の3方向で整理するとわかりやすい

空き家の補助金は、似た名前の制度が並んでいて頭が混乱しがちです。最初に 「自分は何をしたいのか」 を決めると、ぐっと見やすくなります。

  1. 壊す方向 — 解体・除却に使える補助(東大阪市・八尾市)

  2. 直す方向 — 改修して住宅市場に戻すための補助(大阪市・八尾市)

  3. 渡す方向 — 次の世帯が取得・転入するときの補助(八尾市)

ここから3市を順に見ていきますが、共通して覚えておきたいのは 「予算枠があり、先着順」「工事に着手する前に申請する必要がある」 という2点です。詳しくは最後にまとめます。

東大阪市|「壊したいけれど費用が…」に応えてくれる解体補助

東大阪市は、危ない状態の空き家を「壊す」方向に手厚い市です。解体費の8割が戻ってくる 仕組みで、低所得世帯の方なら上限が倍に増えるのが特徴です。

項目

内容

どのくらい戻る?

払った解体費の 5分の4(80%)

上限はいくら?

通常 50万円/棟/低所得世帯 100万円/棟(月収21万4千円以下 かつ 資産1,000万円以下)

どんな空き家が対象?

「不良住宅」または「特定空家等」(屋根や柱の傷み具合を測定基準表で採点し、評点合計100点以上で「不良住宅」と判定)

いつ申請する?

随時受付・先着順(予算枠到達で終了)

いつまでに工事終了?

申請年度内の 3月15日まで に完了報告

相談先

東大阪市 建築指導室 空家対策課/電話 06-4309-3244

たとえば解体費200万円の物件なら、通常で50万円、低所得世帯なら100万円が戻る計算になります。ただし「先着順・年度内完了」という条件があるため、検討中の方はできれば 4〜6月のうちに窓口へ相談される と、選択肢が広がりやすくなります。

出典:東大阪市 空き家解体費補助制度

八尾市|「壊す」「直す」「渡す」を全方向で支えてくれる

八尾市は、補助の入り口が細かく分かれています。3市の中でも、空き家まわりで「使える制度の選択肢」がいちばん豊富です。主な4つをご紹介します。

① 解体したい方へ|木造住宅除却補助

耐震性に不安がある木造の戸建てや長屋を解体するときの支援です。

  • 戻ってくる金額:1戸あたり40万円(長屋・共同住宅は1棟あたり)

  • 注意点:業者と契約する前に申請すること。先に契約してしまうと対象外

「業者を決めてから補助の話を聞きにいったら、もう遅かった」というのは八尾市でもよく聞かれるパターンです。順番は 「申請 → 契約 → 工事」 と覚えておくと安心です。

② 中古住宅で住みたい方へ|マイホーム取得補助

八尾市の中古住宅を買って、リフォームして住まわれる方への支援です。2026年度(令和8年度)の上限は 100万円

「親の家を子世代が引き継ぐ」「親戚の家を買って移り住む」といったケースで、リフォーム費の一部を取り戻せる場面があります。若者・新婚・子育て世帯など、対象が決まっているので事前確認が必要です。

③ そのほかの補助

  • 区分所有長屋住宅等除却補助:長屋の一部を取り壊したいとき向け

  • ブロック塀等安全対策補助:敷地まわりのブロック塀の倒壊リスク対策

  • 空家バンクのインスペクション補助:購入前の住宅状況調査費用の一部

八尾市は 「空き家まわりで何かしようとしたとき、たいてい該当する制度がある」 という心強さがあります。逆に言うと、自分の状況に合うのがどれかを最初に絞り込むまでが少しややこしいので、窓口で「うちはこういう状況なんですが」と相談されるのが近道です。

出典:八尾市 住まいに関する補助金等一覧八尾市 木造住宅除却補助制度

大阪市|「直して活かす」を選ぶときに頼りになる補助

大阪市の 空家利活用改修補助制度 は、ここまでの2市と方向性が少し違います。「壊す」ではなく 「直して、また住宅市場に戻す」「地域の交流拠点として使う」 ことを応援する制度で、補助上限がぐっと大きいのが特徴です。

住宅再生型|売却・賃貸・自己居住で使うとき

何の費用?

戻ってくる割合

上限

住宅状況調査(インスペクション)

1/2

3万円

耐震診断

11/10

5万円

耐震改修の設計

2/3

10万円

耐震改修の工事

1/2

115万円

性能向上工事(バリアフリー・省エネなど)

1/2

75万円

地域まちづくり活用型|こども食堂・地域の集いの場などに改修するとき

何の費用?

戻ってくる割合

上限

耐震改修の工事

1/2

115万円

地域まちづくりに資する改修工事

1/2

300万円

使える空き家の条件

  • 大阪市内にある 平成12年5月31日以前に建築された住宅(戸建または長屋建)

  • 3か月以上、空き家になっていること

  • 不動産市場での流通実績がないこと

耐震改修と性能向上を組み合わせれば、合計で 190万円ほどが戻る計算 になります。地域まちづくり活用型まで進めると300万円規模の支援が見込めるため、「直して使う」を本気で考えるご家族にとっては、選択肢が大きく広がる制度です。

申請の締切は2026年度の場合、耐震改修・性能向上は 12月15日(火)、診断や設計は 12月28日(月)。早めに動かれるほうが、業者選定にも余裕が出ます。問い合わせは大阪市住宅供給公社(電話 06-6882-7053)か、各区役所の空家相談窓口です。

出典:大阪市 空家利活用改修補助制度

申請でつまずきやすい3つの落とし穴

制度を知っていても、進め方で引っかかってしまうケースが見られます。3市に共通する つまずきポイント を整理しておきます。

1. 「業者と契約する前に申請」が原則

解体補助も改修補助も、ほとんどの自治体で 工事を契約する前に申請する ことが条件です。「業者を決めて、見積もりも取って、それから補助の話を聞きにいった」という順番だと、対象から外れてしまうことがあります。

動かれる順番は 「窓口相談 → 申請 → 交付決定 → 業者と契約 → 工事」。先に窓口へ相談されるところから始めるのが安全です。

2. 年度後半は枠が残っていないことも

東大阪市の解体補助のように 「随時受付、予算到達で終了」 の制度は珍しくありません。年度後半(10月以降)になると枠が埋まっていて、申し込めないケースも出てきます。検討中の方は 4〜6月 の早い時期に動かれると、安心して計画を立てられます。

3. 「うちの家は対象になるのか」を最初に確認

大阪市の改修補助は 平成12年5月31日以前の建築、東大阪市の解体補助は 不良住宅または特定空家等 といった条件があります。築年や劣化状況によって、使える制度が変わってきます。

窓口へ問い合わせる前に 固定資産税の課税明細書建築確認書類 を手元に置かれると、対象判定がスムーズに進みます。

サントが対応できること

株式会社サントは、大阪府東部(東大阪市・八尾市・大阪市東部)を中心に、空き家の解体・買取・再販を自社で一貫対応しています。補助制度のご活用と並行して、次のようなご相談を承っています。

  • 自社解体:解体業者の手配から見積比較まで一括対応。補助制度を使う場合の自治体窓口とのやり取りもサポート

  • 買取再販:解体・改修コストが補助上限を超える物件は、現況のままで買い取って資金化する選択肢もご提案

  • 狭小地・底地・借家人付き物件:補助制度の対象外となるケースでも、買取・再販の経験から個別に検討

よくいただくご質問

Q1. 補助金は所有者本人が申請しないとダメですか?

原則は所有者または相続人ですが、共有者の同意書や、相続登記が済んでいない場合の経過資料などで対応できる自治体もあります。詳細は各市の窓口でご相談ください。

Q2. 解体補助と改修補助は両方使えますか?

同じ物件で「壊す」と「直して活かす」の両方に補助が出るケースは限られます。多くは どちらか一方を選ぶ 形になるとお考えください。

Q3. 申請してからお金が振り込まれるまで、どれくらい?

制度や工事種別で異なりますが、「申請 → 交付決定 → 工事 → 完了報告 → 確定通知 → 振込」までで、3〜6か月ほどかかる例が多いです。資金繰りに余裕を持って計画されると安心です。

Q4. 補助金をもらうと、税金がかかりますか?

補助金は原則として一時所得や雑収入の扱いで、課税対象になる場合があります。金額や使途によって変わるため、税理士または市の税務課にご確認ください。

Q5. 制度の内容は毎年変わりますか?

はい、補助率・上限・対象条件は年度ごとに見直されることがあります。本記事の数字は2026年6月時点の公開情報をもとにしています。実際に申請される前に、必ず自治体公式サイトで最新版をご確認ください。

まとめ|「壊す・直す・渡す」、進みたい方向で使える制度が変わる

3市の補助制度は、それぞれ得意な方向が違います。

  • 東大阪市:「壊したい」ときに頼れる解体補助(上限50万、低所得世帯100万)

  • 八尾市:「壊す」「直す」「渡す」のどの方向にも対応した支援メニュー

  • 大阪市:「直して活かす」を選ぶときに、最大300万円規模で後押し

制度の存在を知っているかどうかで、空き家にかかるコストは大きく変わってきます。「自分のところは何が使えるのか」を確認するところから動き始めると、選択肢が見えやすくなります。

東大阪・八尾・大阪市の空き家相談はサントへ

株式会社サントは、大阪府東部を中心に空き家の解体・買取・再販を行ってきました。補助制度の使い方を含めたご相談、現況のままでの買取、狭小地・底地・借家人付き物件の個別対応まで、地域に根ざした視点でお手伝いいたします。査定・ご相談は無料、ご家族での話し合いの材料としてもご利用ください。

出典・参考リンク