「実家に帰ったら、押し入れの中身がずいぶん減っていた」「父が古いアルバムを並べて、写真を見返していた」 — そんな何気ない場面から、親御さんが片付けや実家整理を意識し始めている兆候が読み取れることがあります。

業界団体や大手の意識調査では、子世代の 約7割 が「実家の片付けは必要」と感じている一方で、親御さん側が発しているサインを子の側が見落としていることも少なくないと報告されています。本記事では、複数の民間調査から共通して読み取れる「親の片付けサイン」を7つに整理し、子の側が気付きやすくなる視点をまとめます。

子世代が感じている「実家の片付け」の現状

まず前提として、子世代の側がどれくらい「実家の片付け」を意識しているかを、複数の調査から確認しておきます。

株式会社AlbaLinkが実家を持つ男女500名に行った『物が多い実家の片付けに関する意識調査』(2023年)では、実家の物が「とても多い」「まあ多い」と答えた方は 76.0% に上り、「実家の物を片付けたい、または親に片付けてほしい」と感じている方は 71.8% と報告されています(出典: PR TIMES プレスリリース)。

また、株式会社LIFULL senior(LIFULL 介護)が2024年に発表した『生前整理・片付けに対する意識調査』では、40〜50代の子世代のうち 約8割 が「親の自宅の生前整理・片付けを手伝いたい」と回答しています(出典: 株式会社LIFULL ニュースリリース)。

つまり、

という、両世代のあいだのギャップが浮かび上がります(同LIFULL 介護調査より)。だからこそ、親御さん側からごく自然に発せられる小さなサインに気付けるかどうかが、その後の話し合いの進め方を左右する場面が出てきます。

親が片付けを意識し始めるきっかけ(調査が示す傾向)

業界団体や大手の調査では、親世代が「そろそろ片付けや整理を考えようか」と動き始めるきっかけとして、以下のような場面が繰り返し挙がっています。

きっかけ報告されている傾向
ご自身やご夫婦の健康面の変化終活全般のきっかけとして最多。60代では「自分の健康への不安」が 約28% で1位(楽天インサイト2024)
ご親族・ご友人との死別50代では「家族や近しい人の死」が 約25% で1位(同調査)
入院・介護サービス利用の検討リフォームや動線変更を機に、まわりの物を整理する場面が増える
親族の相続遺品整理を身近で見た経験「自分のときに同じ思いをさせたくない」という動機

出典: 楽天インサイト『終活に関する調査』(2024年3月)

「親が急に片付けを始めた」と感じるとき、その背景には、こうしたきっかけが静かに重なっていることが少なくありません。

業界団体の調査から読み取れる『親の片付けサイン』7つ

各種調査やインタビュー記事で繰り返し触れられている内容を、子の側が気付きやすい順に7つに整理します。すべてが当てはまる必要はありませんが、複数該当する場合は親御さんの中で「整理」や「これからの暮らし方」を考え始めているサインと受け止めてよい場面です。

サイン1: 押し入れ・物置の中身が少しずつ減っている

帰省のたびに、押し入れ・納戸・物置の中身が「気付けば少し減っている」と感じるのは、生前整理が静かに進んでいる代表的なサインです。LIFULL 介護の調査でも、親世代が「自分のペースで進めたい」と考えているケースが多く、子に気付かれないように少しずつ手放している、と報告されています(出典: 株式会社LIFULL ニュースリリース)。

サイン2: 古いアルバム・写真・手紙を並べて見返している

写真やアルバムは、生前整理で「最後まで残しがちな物」の代表格です。逆に言うと、写真整理に手を付け始めた段階は、片付けが本格化したサインともいえます。終活アドバイザーの解説でも、写真整理は「思い出と向き合う作業」であり、人生の振り返りを伴うため、終活の節目で取り組む方が多いことが指摘されています。

サイン3: 物の引き取り先や処分方法を尋ねるようになった

「これ、誰か使う?」「○○、もう要らないけど捨てていい?」と尋ねられる回数が増えるのは、整理の意思表示そのものです。AlbaLinkの500人調査でも、片付けが本格化する家庭では「家族で要・不要を相談する場面」が増えると報告されています(出典: PR TIMES プレスリリース)。

サイン4: エンディングノートや終活本を購入している

書店で終活コーナーに立ち寄る、エンディングノートを購入する、といった行動は、片付けと連動して現れます。内閣府『令和6年度 高齢社会対策総合調査(高齢者の経済生活に関する調査)』では、終活関連の準備として「自分の身の回りの整理(財産の整理を除く)」を進めている方が 29.8%、「メッセージ・遺言などの作成」が 8.3% と報告されており、書き残しと身の回り整理は同時進行で進む傾向があります(出典: 内閣府 令和6年度調査結果)。

サイン5: 通帳・保険証券・契約書のしまい場所を伝えてくる

「通帳はこの引き出し」「保険証券はこのファイルにある」と、しまい場所を意図的に伝えてくれるのは、財産まわりの整理に着手しているサインです。内閣府の同調査では、終活関連の準備として「財産の整理(相続の準備等)」を進めている方は 13.6% にとどまる一方、「いずれも準備をしていない」が 40.0% と報告されており、財産整理に踏み出したご家庭は比較的早いタイミングといえます。

サイン6: 「持ち家をどうしようか」と口にする頻度が増えた

「この家、広すぎるねぇ」「この家、いつまでこのままにしようかね」といった独り言が増えるのは、住まいの今後を意識し始めたサインです。オープンハウスグループとLIFULL HOME'Sが2024年に共同で実施した『家じまいに関する調査』でも、家じまいを検討するきっかけとして「使う見込みがなく、家の維持・修繕が大変になった」が検討者の 29.1% と上位に入っています(出典: LIFULL ニュースリリース)。

サイン7: 病院・施設・行政手続きの話題が自然に出てくる

通院の付き添い、介護保険サービスの利用検討、地域包括支援センターへの相談など、行政・医療まわりの話題が増えるのも、ライフステージの変化を意識しているサインです。これは介護施設入居や住み替えの検討を経て、片付けが一気に動き出す前段階にあたることが多いと、複数の業界団体が指摘しています。

「7割」のすれ違いを埋める3つの聴き方

複数の調査が共通して示すように、子世代の 7〜8割が片付けの必要性を感じている 一方、親世代の 約6割が手伝ってほしくない と感じているのが現状です。このすれ違いを埋めるには、こちらから「片付けよう」と切り出すのではなく、親御さん側の動きを 質問の形で受け止める 進め方が向いています。

林商会の調査(2023年11月、300名)でも、子の側は 約79% が「親に生前整理をしてほしい」と回答する一方、実際に行動に移せている家庭は 約半数 にとどまる、と報告されています(出典: 林商会 PR TIMES プレスリリース)。だからこそ、サインに気付いた段階で、家族の中で小さく言葉にしておくことが、その後の進め方を楽にします。

サントの現場視点

関西エリア(大阪市・東大阪・八尾)でご実家整理のご相談をいただくとき、私たちサントは 不動産売却(本体)+ サントプラス(遺品整理・生前整理) のグループ体制でワンストップ対応ができることを強みにしています。

「親が少しずつ片付けを始めたが、家具や大物は手が回らない」「整理が途中だが、査定だけ先に知りたい」 — そうしたご相談には、現況のまま査定 → 片付けながら売却を検討 という柔軟な進め方をご提案しています。屋内残置物の整理や解体まで自社グループで対応できるため、ご家族の側で「片付けが完全に終わってから動く」必要はありません。査定は最短即日〜3日、ご家族のペースに合わせた進め方をご相談いただけます。

まとめ

親御さんが発する片付けのサインは、押し入れの整理・写真の見返し・しまい場所の共有といった、ごく日常的な場面に現れます。複数調査が示す「7割」のすれ違いを埋める鍵は、こちらが片付けを促すよりも、親御さん側の小さな動きに気付き、「残したいもの」「困っていること」を尋ねる姿勢です。サインに気付いた段階から、ご家族の中で少しずつ言葉にしておくと、その後の判断もぐっと進めやすくなります。

個別のご相談はこちらから

本内容は一般的な情報提供となります。 個別の状況により最適な対応は異なりますので、詳細は専門家または当社までご相談ください。

ご連絡の際は「空き家問題研究所の記事を見ました」とお伝えください。

■LINEでのご相談 https://page.line.me/217gbcew

■お電話でのご相談 06-6789-1116 受付時間:平日9:00〜17:00

出典・参考リンク