「実家を売却する話が出たけれど、必要な書類がどこにあるか分からない」
相続してから何年も経っていて、権利証を見た覚えがない」
確定測量図というものがあるらしいけれど、うちにあった記憶がない」

ご相談に来られるご家族から、こうしたお声を伺います。実家の売却で最初に揃えるとよいのが、3つの書類です。この3つがあれば、査定・契約・引き渡しまでスムーズに進みますし、手元になくても 代わりの手段 があります。

この記事では、それぞれの書類の役割、実家のどこに保管されていることが多いか、手元にないときの取得や代替の進め方をご紹介します。

まず結論として|揃えたい3つの書類とその役割

実家の売却で最初に揃えるとよい書類は次の3つです。

  • ①権利証(登記識別情報通知):「この家は私(またはご両親)のもの」を証明する書類
  • ②確定測量図:「うちの土地はどこまで」を境界線で示す図面
  • 固定資産税の課税明細書:「いくらの家か」を税評価額で示す書類

この3つがあれば、査定の精度が高くなり、契約手続きも短縮されます。ただし、3つ揃わなくても売却は進められます。順にご紹介します。

なぜこの3つから揃えると相談がスムーズか

不動産の売却は、大きく「所有関係の確認」「物件の範囲の確定」「価値の把握」の3つで組み立てられます。3つの書類はそれぞれこの3つに対応しています。

  • 権利証 → 所有関係の確認(誰の家か)
  • 確定測量図 → 物件の範囲(どこまでが敷地か)
  • 課税明細書 → 価値の把握(税評価額で査定の起点)

この3つのうち、どれか1つが欠けているとき、業者や司法書士がどう補うかを事前に把握しておくと、相談当日の話がスムーズに進みます。

①権利証(登記識別情報通知)|「この家は私のもの」の証明

1つ目が権利証です。正式には 「登記識別情報通知」 といいます(2005年以降の登記から)。それ以前は紙の「登記済権利証」でした。

権利証はどこに保管されていることが多いか

  • お仏壇の引き出し:ご先祖代々の書類と一緒に保管されていることが多い
  • 金庫や貴重品箱:親御さんが重要書類として保管されていた
  • タンスの上や押し入れの奥:契約時の書類一式でまとめて置かれていた
  • 登記完了時の袋のまま:司法書士から受け取った封筒の中身に

2005年以降の登記識別情報通知は、A4の紙で、12桁の英数字パスワードが記載されています。緑色のシールで隠された状態のこともあります。「これでいいの?」と迷われることがありますが、それが権利証の正式な形式です。

紛失しているときの代替手段

権利証が見つからなくても、売却は進められます。以下の3つの方法があります。

  1. 司法書士による「本人確認情報」の作成:司法書士が本人確認を行い、権利証の代わりに情報を作成します。追加費用は 5〜10万円 が目安です
  2. 事前通知制度:法務局から名義人(またはご相続人)に通知が送られ、返信することで本人確認とします。無料ですが約2週間かかります
  3. 公証人による本人確認:公証役場で本人確認を受ける方法。費用は 3〜7万円 程度

実務では、売買スケジュールに合わせて司法書士方式で進めるご家族が多くいらっしゃいます。

②確定測量図|「うちの土地はどこまで」を示す

確定測量図と地積測量図の違い

2つ目が確定測量図です。土地の境界を お隣の土地所有者と立ち会って確定 したうえで作成される図面で、境界標の位置・座標・面積が正確に記載されています。売主・買主双方が境界の位置を確認したい取引で不可欠となります。

手元にないときの取得方法

確定測量図が手元にない場合、次のような可能性を確認します。

  • 土地家屋調査士のオフィスに保管されている:以前に測量を依頼した会社に確認すると保管されていることも
  • 市役所や法務局に「地積測量図」がある:地積測量図は簡易版の測量図です(後述)
  • 新たに測量を行う:土地家屋調査士に依頼して確定測量を実施

「測量に半年」というハードル

新たに確定測量を行う場合、費用は 50〜80万円、期間は 3〜6か月 かかります。特に境界確定の立会いに時間がかかり、お隣にお住まいの方のご都合次第で半年以上に及ぶこともあります。

ですので、確定測量図がない実家の売却では、次のような進め方も選ばれます。

  • 現況渡しでの売買:確定測量なしで、現況の面積で売買する契約形式
  • 直接買取:業者買取なら、測量を待たずに引き渡し可能
  • 売買契約締結後に測量:契約と並行して測量を進める(引き渡しは測量完了後)

「確定測量図がないから売れない」ということはありません。時間・費用の兼ね合いで進め方を選ぶことになります。

③固定資産税の課税明細書|「いくらの家か」を税評価額で示す

3つ目が固定資産税の課税明細書です。毎年4〜5月に市町村から届く 納税通知書に同封されている明細 で、土地・建物ごとの評価額・課税標準額・税額が記載されています。

この書類でわかること

  • 土地の固定資産税評価額:査定の起点になる公的な価格の目安
  • 建物の固定資産税評価額:築年数を反映した現在価値の指標
  • 登記簿上の地番・家屋番号:司法書士・不動産会社が調べる際の起点
  • 敷地面積・床面積:登記上の面積確認

手元にないときの代替

納税通知書は基本的にご自宅に届くため、実家に残っていることが多くあります。ご両親のご自宅にない場合は、市役所(市税事務所)で 「固定資産評価証明書」 を取得できます。取得には身分証明書と手数料(1件300〜400円)がかかります。東大阪市・八尾市・大阪市の実家であれば、それぞれの市役所税務課の窓口でお受け取りいただけます。

書類が揃わないときはどう進めるか

書類が揃わないときの進め方フロー

「3つ揃わないと売れないのか」というと、そうではありません。どの書類が欠けているか によって、進め方が変わります。

書類の状態別|進め方の目安

  • 権利証が見つからない:売却自体は進められます。司法書士による本人確認情報の作成(5〜10万円)で対応
  • 確定測量図がない:現況渡しでの売買、または直接買取、または契約と並行して測量
  • 課税明細書がない:市役所で固定資産評価証明書を取得(300〜400円)
  • 3つとも揃っていない:まずは業者に相談し、査定と並行して書類を集める

「全部揃えてから」より「進めながら揃える」

3つの書類を完全に揃えてから業者に相談しようとすると、確定測量に半年、権利証の代替に2週間と、時間がかかります。「揃えられる書類だけ持って一度相談する」 という進め方の方が、時間もご家族の負担も抑えられます。

相談当日は、手元にある書類だけで大丈夫です。「これが必要」というリストが後から届きますので、そのタイミングで足りない書類を揃えていく形が現実的です。

サント(東大阪・八尾・大阪市)が窓口としてお手伝いできること

株式会社サントは、東大阪市・八尾市を中心に大阪府内全域で空き家の買取・再販を行ってきました。書類が一部見当たらない実家、確定測量図がないままの物件、相続後の進め方に迷われているご家族のご相談を承っております。

  • 手元の書類だけでの 簡易査定 の提供
  • 権利証紛失時の 司法書士連携 による本人確認情報作成
  • 確定測量図がない実家の 現況買取(測量待ち不要)
  • 相続登記未了の実家も リーガルパートナー と連携して対応
  • 狭小地・底地・借家人付き物件の個別相談

よくあるご質問|FAQ

Q1. 親名義のままで売却できますか?

できません。売買契約は所有者が締結するのが原則ですので、相続登記で名義をご相続人へ移してから 売却に進むことになります。2024年4月の相続登記義務化により、いずれにせよ登記は必要となります。売却をご検討でしたら、登記から先に進めるのがおすすめです。

Q2. 権利証がパスワード式(緑色のシール)です。これで正しいですか?

はい、正しいです。2005年以降の登記では、紙の権利証ではなく 「登記識別情報通知」 という12桁の英数字パスワード形式に変わっています。緑色のシールで隠された状態のこともあり、シールをはがすとパスワードが表示されます。売却時にはこのパスワードが権利証と同等の効力を持ちますので、大切に保管されると安心です。

Q3. 確定測量図と地積測量図の違いは何ですか?

大まかには次のとおりです:
確定測量図:お隣の所有者と立ち会って境界を確定した、正確な測量図(境界標・座標・確定境界図)
地積測量図:法務局で取得できる簡易版の測量図。過去に登記されたときの面積・形状のみで、隣地との境界立会いは含まれない場合が多い
売買では確定測量図がある方が買主に安心感を与えますが、地積測量図でも売却できます。現況渡しの契約形式なら地積測量図で問題ないことも多くあります。

Q4. 固定資産税の課税明細書は複数年分必要ですか?

基本的には 直近1年分 で問題ありません。ただし、譲渡所得税の申告(確定申告)の際に、複数年分が必要となることもあります。手元にある年度分すべてを保管しておくと、あとで税務書類を作成するときに参照しやすくなります。

Q5. 仲介ではなく買取を検討しています。書類は同じですか?

基本的には同じ3つが揃っていると進めやすいのですが、直接買取の場合は書類の不揃いに柔軟に対応 できる業者が多くあります。特にサントのような買取再販業者では、確定測量図なしの現況買取、権利証紛失時の司法書士連携などに対応しております。「書類が揃わないから相談を諦める」より、まずは手元の書類だけで一度ご相談されるのがおすすめです。

買取の場合の書類対応

まとめ|3つの書類で「進められる状態」を作る

実家の売却で最初に揃えるとよい3つの書類を振り返ります。

  • ①権利証:所有関係の証明。紛失時は司法書士連携(5〜10万円)で対応
  • ②確定測量図:土地の範囲確定。ないままでも現況渡し・買取なら進められる
  • ③課税明細書:税評価額の把握。市役所で再取得可能(300〜400円)

3つ揃えてから相談しようとすると数か月かかることもあります。手元にある書類だけで一度相談する 進め方が、多くのご家族で最も現実的です。書類の状態に合わせて進め方が変わりますので、まずは無料相談で状況をご確認されるのが安心です。

東大阪・八尾・大阪市で空き家のご相談ならサントへ

株式会社サントは、東大阪市・八尾市を中心に大阪府内全域で空き家の買取・再販を行ってきました。書類が一部見当たらない実家、確定測量図がないままの物件、相続後の進め方に迷われているご家族のご相談を承っております。査定・ご相談は無料、お手元にある書類だけで一度お話しいただいて構いません。

出典・参考リンク